放送日:2018.3.19
ショートストーリー(父と娘の会話から)
娘:お父さん聞いてよ!うちの会社、酷いんだよ!
父:どうしたの?
娘:私、クビになるかもしれない
父:ええ!? どういうこと?
娘:私がいる部署だけ、赤字が続いてるんだって。
それでうちの部署だけ閉鎖するから、そこの社員は解雇されるかもしれないの
父:そんな酷いことがあるの!? だってお前は会社に雇われたのであって、そこの部署にたまたま配属されただけでしょう?
娘:そうだよ。私、今の部署に異動になったばかりだから、 半年後に突然クビって言われても困るよ!どうしよう・・・
父:よしっ!! 明日お父さんが会社に行って抗議するから!
娘:そんなことしても、余計私の立場が悪くなるだけだよ・・・
【平松弁護士の解説】
この娘さんの場合、たまたまその部署に配属されただけで、その部署が閉鎖されるのは経営上の都合であり、娘さんに落ち度はありません。この娘さんのケースに限らず、このような経営上の都合によるいわゆる整理解雇は、無効になる可能性が高いです。
それでも万一、解雇通知されてしまったら、まずは解雇通知書や解雇理由証明書などの書面を発行してもらうようにしてください。使用者は、解雇の理由を文書で求められた場合、解雇理由証明書を遅滞なく交付する義務があり、解雇理由が明らかになれば、その後の手続をスムーズに進めることができます。会社から不当な解雇通知をされてお困りの場合は、まずは弁護士にご相談ください。