毎月、最後の週は、江戸時代後期の子どもたちが5・6歳になったら先ず初めに勉強したという「小學」という本を教えていただいています。
胡文定公が自分の子どもに当てて書いた手紙から。
志を立てる時は、程明道や范希文をお手本にするといいよ。
程明道は、14・5歳の若さで聖人になろうとするほど志が高い人でした。
今でいえば中学生ですよね・・・若くして大志を抱いていたんですね。
今も、小さい時や若い時に、あれをしたい、将来はこうなりたいと思う人は少なからずいるとは思いますが、その内容が、天下国家であるというところが違うようですね。
胡 文定は自分の生き方を、正しく清潔に慎ましく、節操ある人間でありたい。また物事に対処するには明敏、果断にして、その是非善悪を見分けなければならない。
それは、人として状況判断と決断が大事だからです。
また、法令の施行は慎重にして、立法の真の狙いを考慮し、法令の精神を踏まえて扱いなさい。
当時は政治も代々、引き継がれていたので、子どもたちに法律についても訓示しているのですね。
范希文が、天子の補佐役になった時、自分の子どもたちに向かって話した事柄です。
自分が若かった頃、お前たちのお祖母様も一緒に生活していたが、貧しかったので、美味しいご飯を差し上げることは出来なかった。
今、こうして多くの報酬を得て、これでお祖母様を楽にして、ご馳走を食べさせてあげたいと思っても、もう既に亡くなってしまった。
「孝行をしたい時には親はなし」という言葉もありますよね。
こうしてお前たちだけに、お金も位もある生活をさせるのは誠に忍び難い。
今、我が同族の者が多いけれど、親しくしている者もいれば、縁遠くなった人もいる。自分の祖先から見れば、みな等しい子孫である。だから今、貧しい親戚が居たら、助けてあげないといけない。
これはなかなかできることではないですね。
そもそも自分が今の地位を得たのも、同族の先祖以来、徳を積むこと百年以上、その積善の余慶が、初めて自分に現れたお蔭である。
それにしても「小學」、毎回驚きます。
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