新型コロナ新たに2人感染 クラスター落ち着くも対策継続を
鹿児島県内では22日、新型コロナウイルスの感染者が新たに2人確認され、累計は174人となりました。一方、5日ぶりに感染者が確認されなかった鹿児島市の森市長は「クラスターは収束に向かった」との考えを示しましたが、専門家はクラスター以外の感染者も出ていることから、引き続き対策に力を入れるよう呼びかけています。
県内で22日、新たに感染が確認されたのは、与論町に住む20代の女性と指宿市に住む20代の女性の合わせて2人で、県内の感染者は累計で174人になりました。
離島での感染確認は、4月17日に奄美市在住の男女2人が確認されて以来、およそ3か月ぶりで、与論町では初めてです。いずれも感染経路は調査中です。
一方、鹿児島市では5日ぶりに感染確認はありませんでした。
(森博幸市長)「7月12日を最後にクラスター関連の新たな発生がないこと、(クラスターが発生した)店舗の最終営業日から2週間が経過したことなどから、クラスターは収束に向かったと考えている」
県内でこれまでに確認された感染者は、累計で174人で、このうち116人がクラスター関連ですが、それ以外の感染者も58人いて、ここ数日は80代や90代の感染者も相次いでいます。
感染症の専門家は「ショーパブクラスターは落ち着きつつある」とする一方、「クラスター関連以外で、感染経路不明や高齢者の患者が出ており、注意が必要」と指摘します。
(鹿児島大学病院 川村特例准教授)「この感染症の特徴は、症状のある人だけがうつすわけではなく、発症前や無症状で感染させるというリスクがあるので、感染経路を追えないのは仕方がないところもある。高齢者施設や訪問介護サービスなどで感染拡大が起こると、重症化しやすい人に発症するリスクあるので懸念材料」
その上で「GoToトラベル」が始まるなど人の往来が活発になることから、改めて3密を避け、手洗いやマスクの徹底が重要と指摘します。
(川村特例准教授)「無症状で自分や相手が感染している可能性があるという意識が重要。通常の感染症対策しっかりする。ちゃんと人と接するときにはマスクをつける。手洗いをしっかりする。ちまたでどんどん広がっているという状況ではない。怖がりすぎないのもまずいし、怖がりすぎるのも心理的負担。適切な対策が大切」