沖永良部島知名町の地域おこし協力隊、地下智隆さんです。まずご出身はどちらなんですか。
生まれは宮崎になるんですけど、最近はフィンランドと沖永良部島を往復しながら生活をしております。
フィンランドと沖永良部島。ずいぶん距離があるなと感じますけれども、フィンランドに行かれたきっかけはどんなところからだったんですか。
はい。僕が活動している沖永良部島に行ったことが、大きな原点にはなっています。
僕が初めて沖永良部島に行ったのが、今から8年前の大学1年生のとき。そのときに、本土とは違う教育環境を島で知って、今こそ印象は違うんですけど、その時は本土と比べると、いろんなこの機会格差があるんじゃないかなという課題を肌で感じて、フィンランドで、そういうこと学びたいなとっていうふうに思い始めたんですね。
でもまた島に戻ってきたいなと思ったのは、フィンランドってこれからのよりよい教育を考えていくときに感じた、自然とともにある暮らしの中にある学び、社会全体や地域ぐるみで、子供たち一人一人を大切に育んでいる環境っていうものが、こういった日本の離島、僕は沖永良部島と縁があったので沖永良部島にあるのではないかなと思って、フィンランドから戻ってきたっていうような形になります。
沖永良部島の魅力ってどんなところに感じていらっしゃいますか。
たくさんあります。ここで暮らしていると、ただ暮らすだけではなく、
遊ぶ様に学びながら暮らすような生き方ができるなっていうふうに、実際に暮らしながら今感じているんですけど、たとえばその暮らしの中にはっとさせられるような出来事っていうのが結構あって、それこそ島に来るまではあまりいききっていなかったあの環境問題とかもですね、やっぱり島で綺麗なビーチを歩いていると、すごいたくさん海岸漂着物も流れていたりとか、あとは島でウミガメの調査をしてる人達に話を聞くと、最近、ウミガメの産卵数が減ってきていてとか。
また、すごく少子高齢化が進んでいってっていうような感じで、何か、自分たちが最初にあげた二つとかは便利さ追求することで、見えないところで起きている問題が、この島で暮らしていると感じるようなことがあって、こういった豊かな島を守っていく為に自分達に何ができるのか、僕自身は教育分野で活動しているので教育を通じて、子供から大人まで一緒に考えていく中、何かを暮らしの中に作っていけるんじゃないかなあとか、何かきっかけがたくさんあるなという感じであります。
なるほどもう島の暮らし自体がもう教育にそのまま繋がるということですね。具体的な活動としては、地域おこし協力隊の中でどのようなお仕事を担当してらっしゃるんでしょうか?
僕が活動している地域が、地域ぐるみで子供たちを育んでいく魅力のある地域で。でも、小学校の子どもの数が減っていて、地域の小学校を守るために、島留学の制度設計を行いました。今年度から東京と大阪から2組の親子が移住していて、そのサポートとか、地域の子供たちが放課後にやってこれるような、学び場の運営です。
もう一つが、沖永良部島に大学がないので、20代とか若い人とつながる機会がなかったりもするので、大学生を対象とした教育デザイン研究を運営。島の自然環境を生かしたワークショップの場を、子供たちに届けるような事業運営を行っています。
大人と子供の触れ合いというのがまたその機会がどんどん増えていくといいですね。さて、この時代を生きていく上で、豊かさというのはどのようなことだと思いますか。
やはり暮らしの中に豊かさがあるんじゃないか。島で生活をして実際に海の中に潜って、シュノーケリングをして初めて海の中の世界をみたんですけど、そのときに感じたのが、何か豊かな海を守ろうというよりも、豊かな海を守っていきたいなっていう気持ちに自然になれるということ。
島の子供たちとかも日常に豊かな自然環境があるので、何かそういった気持ちが自然と育まれていくことって、すごく素敵なことだなと感じています。
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