屋久島白川茶園の代表取締役白川満秀さんに話を聞いた。
Q「お茶の栽培、茶畑の場所はどのあたりになるんですか。」
屋久島の北東部、志戸子というところです。
Q「茶畑どのくらいの広さなんですか」
三町六反ぐらいかな。草取りで、悪戦苦闘してました。夏茶を採ったり、それを加工したり。それから小売りもしてるもんですから、それの販売に向けて、一年中暇なしです。
Q「そうですか。白川さんおいくつですか。」
74歳になりました。
Q「屋久島でお茶を栽培している方は、多いのですか。」
白川さん:結構いますね。歴史的には新しいんですけれども、有機栽培の農家が多いですね。6工場あるんですけども、その中の4工場は有機認証工場ですよ。
やっぱり屋久島に向かい合ったときに、自然の恩恵にあずかって栽培をしてるわけですから。自然を大事にしながら、少なくとも壊さない、長持ちをさせる、そして水を大事にする、そういう栽培の仕方ですね。そうすれば、いいものができるんじゃないかな。私どもが作るというよりも、屋久島の自然に助けてもらうっていうんですかね。そういうふうな栽培の仕方ですね。
Q「お茶の栽培は、ご苦労がおありだと思いますが一番大変なことは?」
雑草との戦いですね。それから有機栽培でやっているわけですから。もちろん虫も寄ってきますよね。ところが僕はね、害虫とか益虫とか、そういう区別はしないんですよ。みんな命あるものは、生きる権利がありますからね。
ただ、お茶の芽を我々は摘め採るわけですよね。そのときは健康な芽を採りたいですよね。ですからちょっと避けてくださいっていうような感じでね、やるんですよ。
よくよく研究してくとね、その害虫と言われる虫も、私どもよりももっともっと繊細なんですよ。もう風にも弱いとかね。それから日陰を好むとかね、直射日光のさんさんと当たるところは、やっぱり避けて陰に行く。
薬を撒けば全部死ぬもんですから、それが逆に害虫が住みやすい環境を作ってしまっている。私は逆手にとって、自然に助けてもらいながら栽培をして。
ですから、ちゃんと一番茶、二番茶、三番茶、四番茶というふうに芽がね、ちゃんと出てきます。肥料も農薬もやってないわけですから、自然にね、できただけよっていう感じでね。ちょっと気持ちを余裕もって、栽培しています。
Q「虫たちにも愛情を持って、自然を大切にして、お茶を作ってらっしゃると感じます。緑茶だけではなく、紅茶も手がけていらっしゃるんですか。」
はい。紅茶、ウーロン茶、プーアル茶、屋久島に合うような、味的にはこれはこれでおいしいよというものをね。
Q「白川さんにとっての豊かさとは何でしょうか?」
どんどん、価値観が変わっていくと思いますね。お金の価値観から物への価値観、あるいは心への価値観として変わっていくんじゃないかと僕は思っているんですよ。その心豊かに屋久島で皆さんに過ごしてもらいたいというね、気持ちで会えた方を受け入れたいとは思っています。
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