徳之島町の地域おこし協力隊、福本慶太さんに話を聞きました。
福本さん:私は中学校まで徳之島で過ごしていて、毎年、三京林道の中に入って、家族で山の中で遊んだりするっていうような生活をしてました。
中学校を卒業して福岡の高校に進学して、2014年に鹿児島大学に入学してからは、徳之島に感謝の気持ちが強かったので、それを表現しようと思って自らトクノシマンということで名乗りながら、いろいろな活動をしています。
Q:福本さん自身がトクノシマンという名前で PR 活動をしていらっしゃったんですね。
福本さん: ちょっとおこがましいかなと思いながらですけど、勇気を出して活動してみました。
日本一周したり、日本縦断したという経験がありまして、そういうときに鹿児島の芋焼酎を PR したりとか。その中で徳之島の PRも織り交ぜながら日本を一周してきました。
Q:現在は徳之島町の地域おこし協力隊ということで、どのようなことをテーマに活動してらっしゃるんですか。
福本さん: 私は徳之島の観光を盛り上げていこうということで活動してます。観光の漢字をですね、感じる幸せと書いて「感幸」ということで、活動しているところです。
奄美群島は日本初となる、環境文化型の国立公園となっていて、これは豊かな自然だけでなくて、それらと深く関わり合って調和してきた島民の暮らしというもの、そのものを扱うようなものなのです。
世界自然遺産のエリアに観光客の方がどっと押し寄せると、大事な自然が破壊されてしまう、負荷が掛かってしまうっていうこともあり得るので、そこだけじゃなくて、その周りに住んでいる島民一人ひとりの生活に触れてもらって、私達の生活自体が幸せなものなんですよということで、島の外の方にも島の中に住んでる人たちも一緒に幸せになれる形ということで、感じる幸せと書いた感幸っていうところをテーマに作っているところです。
Q:島民の方たちは当たり前だと思っていて、観光客が喜ぶ意外な発見というのもありますか。
福本さん: 本当にそういうのが多いですね。徳之島の文化の中で闘牛があるんですけど、闘牛は毎日夕方になると県道を散歩するんですけど、私たちから見ると日常の姿なんですが、そういう風景を見るだけで観光客は、喜んでくれます。
本当に大きな体の牛が歩いてるところを初めて見た方は、すごく驚かれますね。自然遺産とまた国立公園っていうのが島の中にたくさんあるんですけど、この国立公園にすっぽり集落まるごと含まれている集落ですとか、国立公園と隣り合ったところにある集落とかっていうのもありまして、自然と人間の生活がとても近いっていうのが今回の世界自然遺産登録の理由でもあるので、そういったところもぜひ見どころだと思って見ていただければなと思います。
Q:島の生活に溶け込んでもらえるようなそういった観光の仕方というのが広まっていくといいですね。
福本さん: はい、そうなってくれるように私も仕組み作りをしていきたいなと思います。
Q:この令和の時代を生きる上で豊かさというのは何だと感じていらっしゃいますか。
福本さん: 私は、繋がりが今の時代豊かなことだというふうに思いました。
生きることはイコール、暮らしだと思うんですけど。暮らしというのは繋がりとか助け合いということに言い換えることができると思います。
徳之島では昔から、結(ゆい)という言葉がありました。これは一言で言うと助け合いを指す言葉で、島民は昔から互いに助け合いながら関わり合いながら、厳しい時代も乗り越えてきたんですね。
このインターネットの時代においても、人と人との関係性が希薄になりつつあるこの時代だからこそ、本当の意味での暮らしの中にある豊かさっていうのを感じられる徳之島の「感幸」、感じる幸せの感幸を根づかせていきたいなと思っています。
Q:福本さんのお好きな奄美の場所、おすすめの過ごし方教えてください。
福本さん: 空が好きで、特に朝日が昇る時間っていうのがとても好きです。海から眺める朝日はとっても力をもらえます。波の音だけ聞こえる中で、その砂浜の中にいながらですね、朝日を眺めると、自然と繋がっているという感覚になります。
Q:特にここの場所の朝日が好きっていうのはありますか。
福本さん: 今住んでいる下久志集落という集落なんですけど、その集落の海から静かな朝日を眺めるのが好きです。
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