徳之島の天城町・地域おこし協力隊小林美晴さん
天城町というと、世界自然遺産推薦候補地の三京林道。あの漢数字の三に、東京の京ですね。
小林さん:3回ぐらい行きましたけれど、とっても水が豊かな場所です。徳之島の中でも大きな川が流れていて、せせらぎを聞きながら林道を歩くことができます。
また森独特の水を含んだ匂いを感じることができて、空気もとてもおいしいです。
リュウキュウハグロトンボといった貴重な動植物が見られる、魅力的な場所です。
Q:小林さんは地域おこし協力隊とですけれど、出身はどちらなんですか?
小林さん:もともと大阪府出身です。大人になってから、海外で生活することの方が多くて。青年海外協力隊でマレーシアに2年間住んで活動しました。
その後に服飾を学びたくて、イタリアでファッションデザイナーに弟子入りをして、4年間住んでいました。
Q:デザインの仕事を続けてらっしゃるんですか?
小林さん:地域おこし協力隊をしつつ、自身の服作りだったり、絵を描く仕事もさせてもらったりしています。
Q:世界を回りながら、徳之島にいらっしゃったきっかけは?
小林さん:イタリアで私が住んでいた場所が小さな町だったのですが、そこで徳之島の出身の方と出会いました。そういえば、私の母もルーツが徳之島だったなぁ、ということをその時に思い出して、これは縁だなって思って。行ったこともなかったんですけども、9割がた徳之島に行くって気持ちでイタリアを引き上げてきました。
Q:地域おこし協力隊としての仕事はどんなことをされてるんですか?
小林さん:私のメインの仕事は移住コンシェルジュで、移住をしたい方と天城町を繋ぐ役割をしています。天城町の魅力をSNSで発信していて、移住検討者が来島した際は、その方に沿った天城町を案内しています。
例えば、生活する上で物価が気になるので、近くの商店やスーパーを案内したり、病院の位置だったり、あとは住む家ですね。また、先輩移住者の声を聞けるような場所を作るいうことをしています。
Q:小林さん自身は徳之島にいらして、一番感じたことはどんなことでしたか?
小林さん:ほどよく都会もあり、ほどよく田舎もあるという、ちょうどいい場所だというふうに感じました。
Q:絵は、どのような絵を描かれるんですか?
小林さん:絵は、ちょっとカラフルなものが好きなので、モノクロのものはなく、カラフルにいろんな柄を入れながら描いています。
Q:徳之島全体から、小林さんご自身もパワーっていうのもらっている感じですね。
小林さん:そうですね。今は地域おこし協力隊で移住コンシェルジュとしての活動がメインにはなってくるのですけども、それをしつつ、ゆくゆくはアトリエ。服作りと絵を描くアトリエを構えたいなと思っています。
また地域と島外の方が交流するプラットフォームというのも作りたいと思っているので、ゲストハウスあるいはシェアハウスを運営していきたいなと思っています。
Q:令和の時代を生きる上で、豊かさというのは何だと感じてらっしゃいますか?
小林さん:仕事で日々、追われると思うのですけれども、ただそれが自分のやりたいことのためで、好きなことのために追われる日々というのは、豊かだなと私は感じます。よく自然に囲まれてのんびりするのが豊かだよって、それが間違いだとは思わないですし、私もそうだなって思う瞬間もあるんですけども。ただ、やっぱり自分の見たい景色の中でやりたいこと、仕事でもいいですし、趣味でもいいです。何かしらの形で、できる時間があればそれが豊かだなと思います。
常にオンで走っても駄目なところもあるので、時には自然の中で身を置いてゆっくりする時間と両方がかけ合わさって、初めて豊かさっていうのができるのかなというふうに感じます。
Q:天城町に来て1年。小林さんの好きな奄美の場所、おすすめの過ごし方教えてください。
小林さん:天城町は徳之島の西側に位置しているので、どこからでも夕日がとっても綺麗に見えます。その中でも私のおすすめが、あまりガイドブックに載ってないんですけども、前野展望台という場所がおすすめです。夕日と、飛行機の発着陸。そしてサトウキビ畑に水やりをしている風景が同時に見ることができます。
あと、日が沈む頃になると、段々と暗くなってくるじゃないですか。そのタイミングで、アマミノクロウサギの鳴き声が聞こえてくるんです。人の気配を感じるとなかなか出てきてはくれないんですけども、鳴き声を聞くと近くにいるんだなということを感じられます。そこで、ぼーとするのが私のおすすめの過ごし方です。
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