#9 城山ホテル日和

鹿児島で”上質なおもてなし”を受けられるホテルと聞いて、『SHIROYAMA HOTEL kagoshima(城山ホテル鹿児島)』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
今回、私たちと同じANA客室乗務員で、鹿児島に移住して城山ホテル鹿児島のコンシェルジュとして兼業している田畑佐恵(たばたさえ)さん協力のもと、お話を伺うことが出来ました。

西、中「ホテルで働いているお姿もとても素敵です!私達もホテルの魅力をお伝えできるよう頑張ります!」

【写真手前】:田畑佐恵さん

鹿児島を代表するホテル『SHIROYAMA HOTEL kagoshima』ですが、始まりは一つのアイスキャンデー屋でした。
「戦争で活気を失ってしまった鹿児島の人々を勇気づけたい」との思いから、1948年にアイスキャンデー屋を開店しました。
現在は城山に佇む由緒正しいホテルとして名を馳せ、国内外の国賓や観光客はもとより、鹿児島に暮らす人々に長く愛されています。

 

<昭和40年頃の城山の様子>

現在のホテルが建つ前、城山には遊園地があったそうです。

写真右上にはコーヒーカップ、右下には噴水が見えますね。 1963年、遊園地の後に地上3階地下1階のホテルが建ち、1974年に現在の建物のもとになる地上7階地下2階の新館が建ちました。

 

2018年に創業70周年を記念し、“今までホテルを支えてきてくれた地元鹿児島の皆様に恩返しをしたい”との思いから「鹿児島を世界に発信」するために、ホテル名を『城山観光ホテル』から『SHIROYAMA HOTEL kagoshima(城山ホテル鹿児島)」』に変更しました。 

田畑:「ホテルのスタッフ全員が、お客様一人ひとりに寄り添って可能な限りニーズにお応えしようとつとめています。またひとりひとりが、親しみやすく話しかけやすい雰囲気を持っているところは、(CAでもある)私達が目指す姿でもあり、日々刺激と学びに繋がっています。」

西:「お客様一人ひとりに寄り添うという姿勢は、私たちが客室乗務員としてお客様と接する際に日頃から大切にしたいと思っているマインドと共通していると感じました。」
中:「ふるさと鹿児島に感謝の気持ちを返したいという想いは、私たちの仕事にも通じていますね。働いている方の想いを知ると、今まで見えていた城山ホテルがより身近な存在に感じられます。もっと城山ホテルのことを学びたいです。」

西、中:「それでは、実際にホテルの魅力に迫っていきたいと思います!」

◆◆◆

まずは、フロントの並びにあるレストラン『ザ ラウンジ カサブランカ』で素敵なランチをいただきました。季節に合わせた旬のお料理をいただけます。

西:「レストランの内装は、上品で落ち着いた空間です。ガラス張りの大きな窓から雄大な桜島と鹿児島市街地が綺麗に望めますね。」
中:「お料理は、ひとつひとつ手が込んでいて、とても美味しいです!見た目も美しく、食べるのがもったいないぐらいです。」

ホワイトアスパラガスのブランマンジェ 魚介と野菜のマリネと共に
湯葉をまぶしたメダイのポワレ トマトクーリソース

西:「今回注文したランチのメニューには、なんとデザートは”お好きなものを、お好きなだけ”という魅力的な言葉が!
その日のデザートをすべて一つずつ頂いてしまいました。甘すぎないので何個でも食べられます!」

中:「つい欲張ってしまいたくなる、可愛らしいお菓子ですよね。
美味しい紅茶も一緒にいただき、優雅でとても贅沢な時間でした。」

カサブランカはディナーもとても素敵なんだそう。窓辺のカウンター席では、鹿児島市街地の夜景を一望できます。
ピアノの生演奏を聴きながら、コース料理、ワインやビールなどを楽しむことができます。ひとりでもゆっくりと寛ぐことができます。

<コース料理「Chic~シック~」5000円 (サービス料・税込6,050円)>

キャロットムースとコンソメジュレ キャビアと共に
牛モモ肉のロースト 野菜のグリルとキャラメリゼ添え 
粒マスタードソース

西:「クオリティーの高さ、ホテルのおもてなしの思いを感じるお料理です。」
※メニューは不定期で変更があります。
◆◆◆

続いては、ホテルの地下にあるブルワリーを訪れました。
中:「“鹿児島といえば焼酎”というイメージが強いですが、実は今、クラフトビールが盛り上がっているんです。なんとホテルの中に、鹿児島の食材を使ったクラフトビールを作る工場があります!」
 

西:「”どこも真似できない贅沢なクラフトビールを作る。” という思いのもと、奄美の黒糖や桜島の小みかん、串木野産のレモングラスなどを活かしたクラフトビールを作っていらっしゃいます。」

その中の『万咲IPA』は徳之島で“万咲(まぁざく)”と呼ばれる「長命草」を使ったビールです。
中:「長命草といえば美容の観点でも注目されていますが、その名の通り“1株食べると1日長生きできる”と言われている食材です。」

徳之島の方が城山ホテルとコラボレーションしたい、と声をかけてくださったことがきっかけで誕生した「万咲IPA」。
完成するやいなや、インターナショナル・ビア・コンペティション2014にて金メダルを受賞したそうです。
西:「今回、特別に少し試飲させていただきましたが、納得の美味しさです!」
中:「IPA特有である苦みの中に、柑橘系の香りが鼻を抜けて爽やかです。後味すっきりでとても飲みやすく、味がしっかりしたステーキや鉄板料理などのお料理と相性がとてもいいとのことです。」
他のビールも多数の賞を受賞されていて、賞状やメダルがたくさん展示されていました。
試行錯誤を繰り返しながら、製法や鹿児島ならではの食材にこだわったビールを作りに感動しました。

西:「城山ブルワリーのクラフトビール造りは、美味しさだけでなく、持続可能な開発目標(SDGs)にもこだわっているそうです。」
中:「ビール製造過程で出るビール酵母を餌に食べて育ったウナギ『麦鰻(ばくまん)』も大変好評とのこと。ビール酵母を食べて育ったウナギなんて、どんな味なのでしょう…想像がつきません!食べてみたいです!」

<実際に使われているビールタンク>

西:「ほかにも季節によって、鹿児島の食材を活かした限定ビールを年間4~6種類を開発・醸造しているそうです。」
中:「皮ごと食べられる”神バナナ”を使ったものや、クラシックブドウと出水産ブルーベリーを使ったピンク色の「ロゼエール」などの限定ビールがあります。”鹿児島のクラフトビールを盛り上げたい!”という思いが伝わってきます。」

【写真】:城山ブルワリー ヘッドブルワーの倉掛さん

西:「クラフトのビール醸造家同士の連携も活発で、ビール作りで困ったことがあると、日本だけでなく世界の醸造家と積極的に連絡を取り合うそうです。知恵や経験を共有して切磋琢磨しながら美味しいビールを作ろう!という助け合いの精神があるそうです。素敵ですね。」

ホテルのレストランでは、醸造所から運ばれてきた“出来立て”のビールを飲むことができます。

中:「瓶や缶で販売していないため、お土産として持ち帰れないのは残念ですが、ホテルを訪れるからこそ味わえる醍醐味ですね。」

中:「鹿児島県内にも今後、いくつか醸造所が新しくできる予定で、鹿児島のクラフトビールがこれからますます盛り上がる予感です。」

◆◆◆

西:「城山ホテルと言えば、温泉も魅力の一つですよね。」

標高108メートルの高台にある温泉です。
とろみのある“美人の湯”として知られる「展望露天温泉 さつま乃湯」。
雄大な桜島と鹿児島市街地を一望できる温泉です。一日を通して様々な絶景を楽しむことができます。
<昼>

<夕焼けと夜景>

<朝焼け>

西:「全ての時間帯でそれぞれ美しい景色を堪能することができ、思わずうっとりしてしまいます。」
中:「これから寒くなるので、絶景を眺めながら温泉であたたまりたいですね。」

入会金・年会費無料の城山ホテル会員プログラム「SHIROYAMA MEMBERS CLUB」に登録すると、入湯料が半額になります。

◆◆◆

西:「鹿児島出身の私ですが、城山ホテルの創業の思いや歴史、改名に込めた思いなど、知らないことばかりでとても勉強になりました。」
中:「お客様へのおもてなしや鹿児島県民に寄り添ってくださる思いや活動を知って、以前より城山ホテルを身近に感じることが出来ました。今日体験して感じたことを家族や友人にも話して、また訪れたいと思います!」

正面玄関の綺麗なお花は季節に合わせて変わるそうです。 当日は「アナスタシア」や「ピンポン菊」などがお出迎えしてくれました。

✈お読みいただきありがとうございました✈✈

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