#28 城山ハイキング日和
鹿児島市の中心部にある「城山遊歩道」とその頂上の「城山展望台」を訪れました。
西原:「市内の中心部に豊かな自然があるのは、珍しいですよね。」
中山:「今日はよく晴れてハイキング日和。展望台の綺麗な景色を目指して頑張ります!」
\\行ってきます!!//
城山遊歩道にはいくつかルートがありますが、今回は照国神社横の道路を入り、かごしま近代文学館の裏にある入口からスタート!
緩やかな坂道を進みます。
城山は島津家の居城であった鹿児島城(鶴丸城)のすぐ裏にあったため、入山が厳しく規制されていました。
そのため、長い間人の手が加えられることなく、1931年(昭和 6年)には国の史跡・天然記念物として指定され、今も豊かな自然が残っています。
西:「そんな背景があって、人の手が入らず、こんな自然が遺されたんですね。
初めて知りました。」
明治時代に入り、お殿様の領地が国有化されるまで人の手が入らなかった城山の森は、
クスノキも伐られず、自然林に近い森に育ったのです。
中:「”バクチノキ”という、変わった名前の木がありますよ!」
幹の外皮がはがれて木肌が現れることから、”賭け事に負けた人が衣服まではぎ取られた姿”にたとえて「博打木」と名づけられたそうです。
遊歩道の脇にはクスの大木が多数あり、中には樹齢400年になるものもあるそうです。
【クスノキ】
他にも約600種余りの植物が自生しており、シロヤマシダやシロヤマゼンマイなど、名前に”シロヤマ”と入るものもあります。
日差しが入りづらい場所は、ひんやり感じます。
最初に比べて坂の傾斜が大きくなってきました。
西:「鹿児島市の山下小学校では、毎年冬に”城山登山持久走大会”を行っているそうです!」
中:「寒い中この坂を一生懸命走るんですね!凄い!」
遊歩道には木の机と椅子があり、休憩をとることができます。
西:「おにぎりを握って、ここで食べたいです!」
中:「今度はお弁当とお茶を持ってきましょう♪」
30分ほど歩くと、頂上の展望台はもうすぐです!
だんだん陽が傾いてきました。
木々の間からこぼれる陽の光がキラキラと眩しいです。
\\展望台に到着!//
中:「展望台の高さは107メートル。さすがの眺めです!雄大な桜島、いつ見てもパワーをもらえますね!」
西:「右にMBCも見えますよ!」
中:「本当だ!赤い鉄塔が見えますね!」
展望台には、海外からの観光客も多くいらっしゃいました。
シンガポール出身の方にお話を伺うと、
「九州を巡る旅をしていますが、鹿児島は自然が豊かでとても好きです!」と言っていただきました。
景色を堪能し、おなじみの西郷さんの顔はめパネルで記念撮影をしたあとは、岩崎谷を目指して下山します。
麓にはJR鹿児島本線の線路があり、ちょうど特急電車が通過していました。
トンネルには、西郷さんの言葉「敬天愛人」の文字が刻まれています。
城山は西南戦争最後の激戦地であり、このトンネルの近くには西郷隆盛終焉の地があります。
西:「城山は歴史的にも重要な場所であることをあらためて感じます。」
今回の散歩も、あともう少し。
街の方に進むと「薩摩義士碑」があります。
1755年(宝暦5年)、愛知、岐阜、三重にまたがる濃尾平野を流れる河川の度重なる大水害を防ぐため、薩摩藩から約1000名が派遣され治水工事が行われました。
しかし工事は困難を極め、また疫病の発生等により84名の犠牲者を出しました。
その慰霊碑がここに建てられ、また岐阜県には犠牲者をまつる「治水神社」が建てられたそうです。
西:「ここに来るまで、鹿児島から遠くはなれた愛知、岐阜、三重とこのような繋がりがあることを知りませんでした。学びになります。」
鹿児島も日の入りがどんどん早くなっていきます。
城山の歴史を肌で感じ、帰りはあたりの街並みを見ながらゆっくり歩きました。
\\鶴丸城のお堀近くでゴール!//
西:「多くの方がウォーキングされていて、市民の憩いの場として大切にされている場所だと改めて感じました。」
中:「新たな発見がたくさんありました。すれ違う方々との交流も楽しかったです!また訪れたいですね。」
風になびいて輝くススキが綺麗でした。
✈お読みいただきありがとうございました✈✈