東京五輪延期に県関係の内定選手は…
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けIOC=国際オリンピック委員会は東京オリンピック・パラリンピックを延期し、来年夏を目処に開催することを決めました。史上初の事態に鹿児島県内でも様々な声が出るなか、すでに代表に内定している県関係選手の皆さんに聞きました。
県関係では、これまでに4選手が日本代表に内定しています。
今回の「延期」を受けて代表権が維持されるのか否かについては、各競技団体・連盟の判断が待たれています。
このうちセーリング470級、鹿児島市出身の外薗潤平選手について、日本連盟は「対応はこれから。オリンピックの大会日程などが決まっていない段階なので、まだコメントできない」としており、外薗選手も発表を待つことにしています。
柔道女子78キロ級で代表に内定しているのは、霧島市出身の浜田尚里選手です。日本連盟は3月25日時点で、代表権について言及していません。その浜田選手も、発表を受けてから延期決定への思いを伝える予定だということです。
ボクシング・ウェルター級の岡澤セオン選手(県体育協会所属)について、日本連盟は代表内定の段階で代表権は東京大会まで継続すると発表しています。出身地の山形に戻っている岡澤選手に話を伺うと「延期については『流れ』があったので特別な思いは抱かなかった。自分たち選手にできるのは、いつ開催されるかに関わらず努力することだけなので、少しでもいい状態で試合に臨み、見て下さる方々に活気を与えられるようなパフォーマンスが出来るようにしたい」と前向きに話して下さいました。
出水市出身で陸上・女子マラソン代表の一山麻緒選手です。
代表権については、3月25日・午後、東京で日本陸連強化委員会の瀬古利彦プロジェクトリーダーが会見を行い「最終的には理事会での決定を受けてになるが、その権利を守ってあげたい。」と話しています。
さらに代表権獲得に向けて練習を続ける選手たちも「延期」への思いを表明しています。
陸上・短距離で日本代表を目指す白石黄良々選手はSNSで思いを発信すると共に、延期翌日のMBCの取材に対し「これからも、やることは変わらないので、前向きに取り組んでいきたいと思います。」と話して下さいました。
さらに、サッカーの日本代表入りを目指すサンフレッチェ広島の大迫敬介選手は会見に臨み「今年夏に開催されることを逆算して準備してきたが、時期がずれたことを受け、そこに向けてこれまで通り準備していきたい。もう一度ポジション争い、ライバルとの戦いになるが、自分のチームで結果を残すことが日本代表につながると思います。」と話していました。
今後、東京オリンピックの新しい予定が決まっていく中で代表権の行方、さらに代表選考方法や大会について明らかになっていくものと思われますが、その時に向けて、県関係の選手たちは気持ちを切り替えていました。