今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介しています。
今朝は、郷中における女性の立場をお伝えします。
女性は、嫁ぐと「鉄漿付け」つまり「お歯黒」をし、眉毛を剃ったり、肩上げをおろすものだったと伝えられます。
お歯黒、即ち、鉄漿付けは、「古い釘などの鉄屑を焼き、濃いお茶の中に入れ、酒や飴を加えてつくる」もので、「人生の通過儀礼」の一つとされていました。
中世の頃は、女の子が9歳になるとお歯黒を施し、また、戦国時代は、男性もお歯黒をしていたと言います。お歯黒は、結婚適齢期を迎えた証だったのです。
話が少しそれますが、ご高齢の方々には、昨今、製作される時代劇のドラマや映画は興ざめだといいます。
なぜなら、そこに登場する人妻は、お歯黒もせず、白い歯を見せているから…だとか。
年代によって物の見方、考え方は様々です。
・・・というわけで、薩摩では、人妻になった証として歯を染めていました。
家庭での女性は、夫が主張することに従うのが良い妻、良妻の第一条件でした。
何よりも家・夫の為に、妻たるものは己の身を粉にして努めるのが最上の途とされ、夫の悪口、嫁ぎ先の陰口をきくなど、妻としては最悪の事でした。
では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日ごわんそ!