今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介しています。
郷中の組織は、年齢別に「稚児」、「二才」、「長老」に分けられ、更に6・7才から10才までを「小稚児」、14・5才までを「長稚児」と区分。
彼らが毎日勤めなければならない日課も自ずと違っていました。
今朝は、小稚児の日課をご紹介します。
小稚児は、朝、床を離れると競って先生のもとへ駆けつけます。
なぜならば、先生の教えは早いもの順でしたので、初めに駆けつけた小稚児は、門の仕切りに足をかけ、自分が先に先生のもとに到着したことをアピールし、呼び入れられるのを待つのです。
先生の教えは、素読のみ。つまり、書物に記されている意味や内容は教えず、小稚児はただ本を声に出して読む、暗誦する程度。後は、自宅へ帰って自習。
そして、朝ご飯を済ませると、午前8時30分くらいまでに郷中の決められた場所に集合する習わしでした。
小稚児・長稚児が揃うと、長稚児は、稚児たちの出欠を採り、
続いて「今朝、先生のところへ行ったか?」「自宅に帰ったあと復習したか!?」
と強い口調で訊ねたと伝えられます。厳しかったんですね。
一方、小稚児を指導する先生は、小稚児たちの人気によって忙しい先生、そうでない先生とがいたそうです。今で言う、「人気投票」みたいなものですね。
では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日ごわんそ!