今日は、いろは歌の29番目の「や」の歌をご紹介します。
まず、言葉の意味から。
- 「やはらぐ」とは、穏やか。
- 「いはば」とは、「例えれば」という意味です。
- 「弓と筆」とは、文武両道の「文武」のこと。
さて、みなさん、お気づきでしょうか?
この「や」の歌は、二つの言葉が対比・対照的に詠まれています。
つまり「やはらぐ」と「怒り」。これは即ち「寛容」と「怒り」です。
「弓と筆」とは「文」と「武」。即ち「文武両道」のことです。
歌の意味です。
人は、他人にあまり優しすぎたり、丁寧にしすぎたりすると、下の者から侮られやすい。反対に厳しく接すると、影で悪口を言われたり、悪いことをされるものだ。
侍や武士が、二つの道「文武両道」に通じていなければならないように、また、鳥には二つの翼があるように、「優しさ」と「厳しさ」は、二つとも大切で、片寄らないようにすることが、上に立った者に必要な心構えだと歌っています。
上に立つ人に対しての教訓を歌ったのが、いろは歌の「や」の歌です。
では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日ごわんそ!