薩摩の教え

鹿児島の偉人たち~加来耕三さんのお話①

先月から「西郷南洲遺訓」についてお伝えしていますが、今週1週間は遺訓の紹介をお休みして、歴史家の加来耕三さんのインタビューをお送りします。

今日は、西郷さん以外にも薩摩には素晴らしい人材がいた・・・というお話です。

 

(加来耕三さん)「鹿児島の人が忘れてしまっている偉人はまだまだたくさんいる。

例えば、北海道を開拓したのは全部、鹿児島県人。今言われている「地方創生」を一番最初に言ったのも、鹿児島県人の前田正名まえだまさな。(そのことをほとんどの県民は知らない)

前田は明治の時代にすでにマニフェストを書いている。
「県が強くなって、県の連合軍が強くなると、最終的に国が強く豊かになる。そのためには特産物を作って売っていけばいい」…と。
これと同じことは今も言われているのに、まだ実現できていない。

前田正名の妻は大久保の姪、仲人は(総理大臣を2度務めた)薩摩藩のナンバー4・松方正義。
松方は中央集権化を急ぐために、この「地域を強くして…」という前田の話を切ってしまう。

しかし、前田はステテコをはきながら全国を行脚して、マニフェストを完成させた。そして、地方のものを強くするには、偽物が混じってはならない…ということで、日本に特許庁を開いたのも前田。
そして最後に何をしたかというと、全遺産をはたいて阿寒国立公園を遺した

(このように)鹿児島にはすごい人がたくさんいるのに、地元の人が関心を持っていない。是非ぜひ、掘り起こしてもらいたい。。。」

 

北海道を開拓したのが鹿児島県人なのもびっくりですし、前田正名がこの頃から地方創生の概念をはっきり打ち出していたことに驚きました。

明日もお楽しみに。

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