いろは歌

いろは歌「よ」(15番目の歌)

今日は、いろは歌の15番目の歌「よ」の歌をご紹介します。

善きあしき 人の上にて 身をみがけ 友はかがみと なるものぞかし

まず、言葉の説明から…

  • 「善きあしき」とは、善きにつけ、悪しきにつけ、良くも悪くも という意味です。
  • 「人の上にて」の意味は、他人の身上(しんじょう)=身の上を見ること。
  • 「かがみ」とは、お手本のことです。
善きあしき 人の上にて 身をみがけ 友はかがみと なるものぞかし

では、言葉の意味を踏まえて、このいろは歌の「よ」の意味を考えてみましょう。

善きにつけ悪しきにつけ、人の身の上すなわち他人の姿を見ることで自分を磨くのが良い。特に友達は、我が身をおさめ正す鏡となる。
要するに、友達の良い行いを見て、自分に足りないものであれば、反省することが出来る。
私にとっての友達は、自分を磨く上でのお手本になるものだ。

このように他人ひとの交わり、つまり交友する上の注意を歌ったのが、この「よ」の歌といえそうですね。


永正えいしょう7年(1510年)、日新斉じっしんさい19歳の時、薩州家島津茂久しげひさの娘と結ばれます。
この頃、薩摩では、島津家内部でも内輪もめが見られました。
島津本家の12代当主・忠昌が戦死したりと大変な時代で、“昨日の味方も今日は敵”という大変な頃だったようです。

善きあしき 人の上にて 身をみがけ 友はかがみと なるものぞかし

今日のこの歌 あなたの明日のお役に立てれば幸いです。
では、今日も鹿児島のこの言葉でお別れいたします。また来週、元気にお会いしましょう。毎日めにっごわんそ!

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