明治維新から150年の今年、維新の力を生んだ「薩摩の教え」を改めて皆さんと共に学ぶこの番組。先週は、郷中教育の精神を受け継ぐ学舎の活動についてお伝えしました。
今週は、郷中教育の中で受け継がれてきた薩摩琵琶を継承する活動をご紹介します。
放送でお聞きいただいたのは、薩摩琵琶制作研究の会事務局の濱田眞民さんによる薩摩琵琶の弾奏です。
薩摩琵琶弾奏者として活躍した濱田天南氏を父に持つ眞民さんが、薩摩琵琶に出あったのは昭和38年、中学3年生の時でした。若くして亡くなったお父さんの残したレコードを探すなかで、薩摩琵琶武陵会の叶南龍氏に出会い、その後、正風会の安田幸吉先生のもとで稽古を重ねました。
当時、鹿児島には武陵会、正風会、玉龍会、古松会、龍洋会という、かつての方限を単位とした5つの琵琶の会派がありました。
大学進学で鹿児島を離れ、関西に就職したのちも、濱田さんは琵琶を手放すことなく、師匠の弾奏を録音した音源を聴きながら、ひとり精進されました。
そんな濱田さんが、関西から帰省するたびに気になっていたのが、鹿児島の薩摩琵琶人口の減少でした。7年前、鹿児島にUターンした折には、5つあった会も2つに減っており、なんとかしなくては、という思いにかられます。
それでは、この続きはまた明日。
※薩摩琵琶の音色は、今回の放送でご紹介しています。放送後1週間以内なら「ラジコ」でお聴き頂けます。ぜひお楽しみください!