きょうは、いろは歌の36番目の「あ」の歌をご紹介します。
あきらけき 目も呉竹の 此の世より 迷はば如何に 後の闇路は
まず、言葉の意味です。
- 「あきらけき」とは、あきらかな とか 明白という意味。
- 「呉竹」とは、中国の呉とよばれる国から海を越えて渡ってきた竹のことです。
中国の呉の国とは、紀元前の春秋時代に現在の江蘇省・浙江省一帯に存在した国です。
ですから呉竹は、信じられないくらい遠い遠い時代に日本に入って来たのかも知れません。
ただし、この歌での呉竹は、「此の世より」の「世」の枕詞ですので、意味はありません。 - 後の闇路とは、死んだ後の暗い世界のことです。
あきらけき 目も呉竹の 此の世より 迷はば如何に 後の闇路は
歌の意味です。
光にあふれる明らかなこの世でいろいろ迷っていたら、自分が死んでからの暗い世界では、一体どうなるのか。
今生きている世の中で、善悪をわきまえず、罪を犯してしまったのでは、もともこもありません。
つまり、現世の罪は、来世まで影響を及ぼすので、目先の欲にとらわれず、常に先を見て今の行いを正すべきであると歌っています。
あきらけき 目も呉竹の 此の世より 迷はば如何に 後の闇路は
では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日ごわんそ!