【#42】島neco会 井上留美さん
このコーナーでは、「私たちの日常を支える人」すなわち“ささえびと”。
地元や地域、街を盛り上げ、元気にしようと頑張っている“ささえびと”をご紹介します。
今回の舞台は「種子島」です。今日は「地域猫」のお話です。
皆さんは「TNR」という活動をご存じでしょうか?
今日は「人と小さな命が共生できる社会を支える人」をご紹介します。
今日のささえびとは、
種子島でその「TNR」の活動をしているボランティアグループ「島neco会」の、井上留美さんです!
島neco会とは?
種子島の飼い主さんのいない野良猫や外猫、飼育崩壊へのサポートとしています。
具体的には2つあって、
月に1回、獣医師の先生を鹿児島市内から招いて、
2日間にわたって、野良猫を捕獲し(Trap)、

捕獲器を設置中・・・
避妊手術を行ない(Neuter)、
元の場所に戻す(Return)活動、「TNR」活動。
もう一つは、
地域の皆さんや、えさやりさんと相談しながら、
ごはんやお水の場所の管理をしたり、猫トイレの設置や後始末をするなど、

ネコトイレ
飼い主さんの居ない猫をサポートする「地域猫活動」です。
どのようなメンバーの集まり?
運営4人、メンバー9人 猫好き主婦の集まりで、みんな働く主婦です!
仕事前の朝だったり、お昼休みだったり、仕事が終わった夕方や、
時には夜間、おやすみの日も返上して活動しています。
活動のきっかけは?
島内でも、野良猫が増えて苦情を耳にするようになったり、
例えば、糞尿被害などで、ご近所とトラブルになってしまった)とか、
かわいそうだからと餌をやっていたら、増えてしまって困っている・・・という現状を聞いたからです。
また、島での交通手段が車なので、交通事故で亡くなる猫ちゃんも多いんです。
正しい飼い方を啓発して、猫も、猫が好きな人も苦手な人も、住みよい島にしていきたいという思いから、
2020年からスタートしました。
TNRが必要な1番の理由は・・・?
猫は妊娠期間が2か月と言われています。
1年に2~4回出産をして、1回に4~8匹子猫を産むんです。
その子猫が、早ければ半年で孫猫を産めるようになるので、
1匹の母猫から、1年間に生まれる子猫・孫猫は、最大で70匹以上!
3年後には2000匹以上になる計算になるんです。
そのままにしていると、どんどん増えていくんです・・・。
継続的な活動が必要なんです・・・。
野良猫を勝手に捕まえて手術しているわけではなくて、
まずえさやりさんを探して、協力をして頂けないか、説得することから始まります。
それまでは、ただえさをやるだけだった方々が、避妊去勢手術をしてくれて、
より一層愛情が芽生えて、中には病院を受診してくれる方もいらっしゃいます。
地域の皆さんの理解というのも、すごく大事なんです。
手術を終えると、
地域の皆さんに理解してもらえるように、耳をさくら耳にカットして、
元の場所に戻してあげるんです。
さくら耳の猫ちゃんは、手術をして、ごはんをあげてくれる人がいる、
愛され猫の目印なので、この「さくら猫」について理解してくれる人も少しずつ増えてきました。
7この子たちは子供を産まない、増やさない猫です。
どうか追い払ったり、いじめたりしないであたたかく見守ってほしいなーと思います。
これから、どのようにこの活動を繋げていかれたいですか?
えさやりさんや、この活動を支援してくださる方々からの感謝の言葉が、活動のエネルギーとなっています。
「みんなおなじ 大切ないのち」ですので、人も猫も穏やかに、幸せに暮らせる種子島を目指したいです。
そして、大好きな猫を通して、さらにたくさんの方々と繋がりたいと思います。
1匹でも多く、不幸な命を減らすために、これからも頑張りたいです。