【#24】日当山温泉旅館組合 組合長 米田知弘さん
今週もお聞き頂きまして、ありがとうございました。
「日本を元気に!あなたの街のささえびと」リポーターの鶴園直子です。
このコーナーでは、「私たちの日常を支える人」すなわち“ささえびと”。
地元や地域、街を盛り上げ、元気にしようと頑張っている“ささえびと”をご紹介します。
今回の舞台は、霧島市隼人町「日当山温泉」です。
今日は「日当山温泉の文化を支える人」ご紹介します。
実はここ日当山地区では、地元日当山小学校の子どもたちを対象に、
「浴育授業」というのを行っているんです。
今回のささえびとは、この浴育授業を支える、日当山温泉旅館組合 組合長 の 米田知弘さん です。
♨「浴育授業」って、一体どういったもの?
平成26年から日当山小学校の3年生を対象に、「総合的な学習」の授業の一環として行っています。
5月から11月の約半年間にわたり、10時間くらいの時間をいただいて、
地域の特徴や日当山温泉のこと、温泉とは何か、入浴のマナー、地域の歴史、温泉施設でのボランティアなどの学習を通して、
ふるさとへの郷土愛を育んでもらおうというものです!
♨とても珍しい取り組みだと思うんですが、「浴育授業をやろう!」と思ったきっかけは?
私自身、日当山の地域おこしに携わる中で、小学校の校長先生などと話す機会がありまして、
授業の中で日当山温泉の話を何回かさせて頂きました。
その後、「不定期ではなく、定期的な授業としてできないか」と相談を受けて、実現することになりました。
♨どんな「授業」をされているのでしょうか?
1) まずは「座学」です!
温泉ソムリエさんを講師に迎えて、3年生全員で「温泉とは何か?」を勉強します。
他にも、日当山温泉の特徴や歴史、ゆかりの歴史上の人物、霧島市の温泉の種類についても勉強します。
2) 次に、実際に温泉に行きます!
課外授業で地元の日当山西郷どん村に行き、足湯に入ったり、温泉を飲んだりします。
その中では、入浴のマナーを学び、次に使う人の気持ちになって入浴する大切さや、
効果的な入り方、美人になる方法、タオルの使い方、背中の洗い方なども勉強します。
3) さらに、3か所の温泉施設で浴槽や脱衣場をボランティア清掃することを通して、
温泉で働く人に色々な質問をして、仕事の大変さを学んだりしています。
♨授業を受けている子どもたちの様子はいかがですか?
今年で8年目になるので、児童や父兄からも人気の授業になっています。
特に、身近にある温泉施設の中でボランティアをしたり、働く人に話を聞くのは、とても新鮮なようです。
先生の話では、「学校の掃除時間ではダラダラしている児童が、
温泉施設のボランティア清掃ではとてもいきいきとしているのを見た。そんな様子は初めてだった。」
とか聞くと、面白いなと思っております。
「将来、日当山の温泉で働きたい」とか話をしてくれる子もいて楽しみです。
全員が温泉ソムリエ直伝ですので、温泉知識は相当なものです。💪✨
タオルの使い方や背中の流し方などを、親やおじさんおばあさんにした感想などが、とってもほっこりしました。
♨授業では日当山温泉の皆さんが、子供たちと触れ合う機会もあると思うのですが、反応はいかがですか?
子供たちが、ボランティア清掃などで伺った温泉施設を親御さん達に自慢するので、
家族などでの入浴機会が増え、施設の皆さんも大変喜んでいらっしゃいますし、
温泉街の活性化にもなってるとおもいます。
♨子どもたちに期待することは?
将来のこの地域の担い手として、
また他で暮らすことになっても、故郷日当山の良さをしっかりとわかって頂いて、誇りにしてもらいたいです。
特徴的な日当山温泉郷と日当山の歴史を次の世代に伝えていってもらいたいです。