ととナビvol.371 トウカムリ
先週は、南さつま市坊津の村主さんに作っていただいた燻製のお話でしたね。
その村主さんから、ある日、大富先生のところにラインが来ました。
「今までに見たこともない大きな貝が獲れた!!」・・・と。
説明いたしますと、先週「石井兄弟が石を投げてイシダイを獲った」(MBCテレビ(土)「週刊1チャンネル」で5月22日にOA)というお話をしたのですが、そのときの漁(追い込み漁)とは違い、今回貝が獲れたのは「刺網」です。
※因みに、石井兄弟が石を投げて…というのは、「石を魚にぶつけて失神させる」とかいうことではなく、「石を投げこむことで(石を投げこんで起きる音や衝撃で)魚を網に向けて追い込む」という漁法。石鯛まで獲れるなんて!・・・流石です。
刺網とは、バレーボールかテニスのネットのような網を海の中に仕掛けておいて、網に刺さったり絡まったりした魚を獲る漁法。
「そんな網で貝が獲れるのか?」と思いますが、貝とていつもじっとしているわけではなく、エサを求めて動き回る時間帯があるので、そのときに網に絡まるんです!!
そしてその「見たこともない大きい貝」はこれ!!☟
名前は、 トウカムリ
「唐」の「冠」、つまり昔の中国の冠に由来します。大きさは殻高30cm!、重さは4.5kg!!ありました。
大人の顔よりも大きいくらい(最大級だそう)で、食用にもなるそう。でもどちらかと言えば、人気はその貝殻。
大富先生:「さて、これを食べるわけですけど、中身を出すのが一苦労なんです。殻口(殻の入り口)を下向きにして何時間か放置しておくと、だらんと出てくるので、そこをすかさず引っ張り出します。でもけっこう素早くて、失敗したらまたやり直し。料理店にお願いして、2日がかりでやっと出すことができました。」
身を出す時の様子は、こんな感じです…☟
”帽子(冠)”からベローンと・・・
身は黄色くて、ドライマンゴーのよう。大富先生は、一度ゆでてからいろんな食べ方で食べたそうですよ。
けっこう歯ごたえのある身ですから、料理によって切り方を変えます。。
大富先生:「バター焼きは少し厚め、そのまま酢の物にするときは薄くスライス。コリコリとしてなかなかおいしい貝です。」
そしてこれが大富先生の一番お薦めの酢の物☟
「そこまでして 食べてもらって ありがとう」・・・by トウカムリ