移動販売とテイクアウトで奮闘 薩摩川内市のラーメン店
薩摩川内市で2店舗を経営するラーメン店・宝島。代表の田畑学さんです。新型コロナウイルスの感染拡大で、具体的な数字は「控える」としていますが、売り上げは大きく落ちました。
宝島のラーメンは、豚のげんこつと鶏ガラベースに野菜・ニンニクをふんだんに入れ、5時間煮詰めたスープとオリジナルの麺。一番人気はしょうゆとんこつラーメンです。
(田畑代表)「私は大好きなラーメンをまだ作ることができる。それを作れることが少しでもちょっとした花を(客に)分けてあげられるのかな?もちろんそのかわり、大きな花はお客様から頂いていますから、そういう感じでしていくしかないです」
こだわりの味をみんなに届けたい。26年前の営業開始当時から続ける、車での移動販売・4代目となったチャルメラ号です。
複数の客がそろえば電話一本でラーメンを届ける。ウイルスへの警戒が強まるいま、改めてその機動性を発揮しています。
この日、訪れたのは市内の建設資材店。チャルメラ号が到着すると常連客が集まります。
「目の前で作ってもらって食べられるのがいいですね」
「先週も頼みました。3密を避けられるから安心です」
(田畑代表)「常連さんが月に何回も頼んでくださるんですけど、自宅の方にも頼んでくださるんですよ。(新型コロナに)負けちゃいかんですね!」
薩摩川内市街地中心部にあるもう1店舗の神田店です。
田畑さんの長男・佑一朗さんと次男・玲次朗さんが切り盛りします。
店では新型コロナウイルス受けて、先月始めたテイクアウトに力を入れています。人気は焼きラーメンや炒飯BOX。
出前では配達は5分圏内が限界ですが、持ち帰りのテイクアウトやデリバリー可能な商品を増やし、人気を呼んでいます。
(テイクアウト客)
「テイクアウトがあると家でもなじみのある味が食べられてありがたいです」
「持ち帰ったり家族と食べたり、今日はお昼で(テイクアウトで)来たんですけど、(店で食べるのと)変わらぬ味でおいしくいただいています」
(田畑佑一朗店主)「厳しい状況になっていますよね。テイクアウトという販路はいい感じになってるかなと思っています」
いま薩摩川内市では飲食店と連携し観光物産協会と市のホームページで、テイクアウトとデリバリーの店を紹介しています。
ラーメン宝島も含め、現在ではおよそ80店舗。新型コロナウイルスの今後に目を光らせながら、飲食店の灯を守っていきたいと担当者は語ります。
(薩摩川内市観光・シティセールス課 園畠和哉さん)「新型コロナウイルスにうるらないうつさないことが大前提なんですけれども、衛生面に気をつけまして(飲食店への)一助ができればいいなと思っております」
ラーメン宝島の代表・田畑学さん。ウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、のれんをおろしたほうがいいのではないか…思い悩んできました。
反面、大好きなラーメンが望まれるうちは作り続けていきたい。思いをかみしめています。
(田畑代表)「こうやって暖簾をかけていること自体にも、私はちょっと自分に疑問は感じます。でもやっぱりラーメンは作りたいですね。ラーメンを作れない人生になったらちょっと寂しいです。どういう形であれ届けて、スープ作りたい、麺やチャーシューを作りたいです」
ラーメン宝島
高城店 チャルメラ号 090-8664-5736
神田店 テイクアウト 080-1546-3995