弁当、総菜…夜間休業の中華料理店の奮闘
7日までの県の時短要請の対象となっている鹿屋市の中華料理店。コロナ禍を乗り切ろうと、あの手、この手の取り組みを続けています。
厨房で手際よく料理を作るのは、鹿屋市串良町にある創業26年の中国料理店「孫悟空」の久保勇二さんです。
午前9時半、営業開始前の店内に並んだのは、妻の明美さんと準備したから揚げやエビチリなどの弁当や総菜。
そして、娘の夫で店を切り盛りする久保逸朗店長(29)が弁当などを車に積み込み向かった先は…、地元のスーパーです。
(孫悟空・久保逸朗店長)「おととしの8月ぐらいから地元の物産館だったり、地元のスーパーに、卸しをさせていただいていたんですが、当初のころは、あまり数が伸びなくてですね、ただ少しずつ広がっていただけたのと、後はコロナの影響もあいまって、今、テイクアウト需要が高まっていることもあって、おかげさまで、数も伸びているところです」
「孫悟空」では、客の検温、マスク着用など新型コロナ対策をして昼の営業は続けているものの、夜の営業については去年の夏ごろから休止しています。
(久保店長)「近くにも、飲食店はいっぱいあるんですけど、やはり厳しいという話しは聞いていてですね」
そのため、弁当や総菜の販売に力を入れていて、次第に評判を呼ぶようになり、今では店の売り上げの4割を占めるようになったといいます。消費者からの反応も好調で、この日は売り場のスペースを普段より広げてもらえたといいます。
(東串良物産館ルピノンの里・竹内智恵子さん)「最近、午前中に完売することもございまして、先日も3日続けていらしたお客様が完売してしまったということで、ご予約、お取り置きをお願いされました。孫悟空さんのお弁当、お総菜を目当てにいらしてくださるお客様も増えていると思います」
さらに「ごまたれ」と「香味たれ」の2種類のドレッシングも販売。月に50本ずつほど売れているといいます。
(久保店長)「ごまの味とか風味をより引き立つような製造方法で作っています。当店では、サラダのドレッシングとか人気の担々麺にも使ったりする。すごく濃厚というのが特徴です」
以前のような営業が難しい中、「孫悟空」では、弁当・総菜、それにドレッシングなど、店のブランド力を生かした商品の販売に力を入れることで、コロナ禍を乗り切ろうとしています。そして、いずれ夜の営業を再開させたい、その思いを胸に奮闘を続けています。
(久保店長)「当店としても夜はまだ営業できていないんですが、コロナの方が落ち着いてきたら、ぜひ夜もという声もいただいているので、そのときは検討をしていきたいなと思います」