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知事選告示まで1か月 三つどもえの構図 現職、元県議、市民団体共同代表それぞれの訴え

任期満了に伴う鹿児島県知事選挙は、来月20日の告示まで1か月となりました。これまでに出馬を表明したのは3人です。

現職で2期目を目指す塩田康一さん、58歳。経済産業省の出身で2020年の知事選で初当選しました。
新人で元自民党県議の米丸麻希子さん、49歳。会社役員などを経て2019年に県議選・姶良市区で初当選し、今年3月、県議を辞職しました。
新人で元看護師の樋之口里花さん、52歳。国政選挙での野党共闘を目指す市民団体「ALLかごしまの会」の共同代表を務めています。

3人はいずれも無所属での立候補を予定しています。告示まで1か月となり、三つどもえの構図が予想される中、それぞれの主張を紹介します。

塩田さんは公務の合間を縫って、県内各地で県政報告会や事務所開きを行っています。1期目の任期中、最後となった先週の定例会見では、人口減少が進む中での活性化を最重要課題にあげました。

(塩田康一氏)「若い人たちが地域で生活していけるような稼ぐ力の向上を図りながら、子育てしやすい社会基盤をしっかりとつくっていくことが、今後の鹿児島の発展のために必要なことだと思う」

米丸さんは事務所開きは行わず、県内各地を回って、県民との対話集会やあいさつ回りを行っています。先月の出馬会見では、少子高齢化への対応を重要課題の一つにあげました。

(米丸麻希子氏)「少子高齢化なども進んでいて、安心と健康を支える支援策を拡充していくことが重要だと思っている。まず心と体の健康増進、健康寿命を伸ばすための政策に注力します」

樋之口さんは今月16日に立候補を表明しました。子ども医療費の窓口無料化などを一緒に訴えてきた市民団体や関係者らを中心に、後援会活動への協力を呼びかけています。

(樋之口里花氏)「子育て支援、子どもたちをめぐるいろいろな状況を改善できたらと思っている。鹿児島県に住んでいる皆さん、子どもから学生、働く人、高齢者までみんなが安心して暮らせることが大事だと思っている」

来月20日告示、7月7日投開票の知事選。1期4年間の「塩田県政」の評価が問われる選挙でもあります。
米丸さんは、県が2029年のオープンを目指す新たな総合体育館=スポーツ・コンベンションセンターについて、鹿児島港本港区・ドルフィンポート跡地への建設に反対していて、「新たな候補地を提案したい」と訴えています。

(米丸麻希子氏)「(体育館は)ここの場所ではないということだけははっきり申し上げる。どこになるのかは、これから再考していかないといけない。この広場で自由に太陽の光を浴びながらエンジョイできる場所にしたらいい」

樋之口さんは「総合体育館の建設は必要」としながらも、「候補地はゼロベースで見直すべきだ」としています。
塩田さんと米丸さんが容認の考えを示している川内原発の20年運転延長と、鹿児島への自衛隊基地配備には反対の立場です。

(樋之口里花氏)「鹿児島でこういうことが起こっているということが明らかにならず、考えも似ているふたりでは争点にもならないだろうし、選択肢にはならない」

新人2人の訴えに対して塩田さんは次のように反論し、自身の主張を伝えたいとしています。

(塩田康一氏)「桜島が見えなくて景観が台無しになってしまうという漠然とした主張に対しても、しっかりと景観ガイドラインを定めたうえで、桜島の景観も保全していく。原発についても科学的・技術的な検証をしっかりと県としても行い、国にも審査してもらって認可を受けている」

立候補を表明している3人は、来月20日の告示までにマニフェストを発表する予定で、これから論戦が交わされることになります。
知事選は1か月後の来月20日告示、7月7日投開票です。