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慶応4年1月の国内情勢 新政府が抱える課題

鳥羽伏見の戦いで勝利した新政府ですが、様々な課題に直面しています。きょうは慶応4年1月の国内情勢をまとめます。

1月3日、薩長中心の新政府軍と旧幕府軍の間で鳥羽・伏見の戦いが勃発。最新の武器を備えた新政府軍に“錦の御旗”が加わり旧幕府軍は敗北しました。一方、新政府側は勝ちはしたものの、国政上の問題を一気にしょい込むこととなりました。

行政機構を三職七科に分け国家の体裁は整えましたが、岡山藩兵が、イギリス・フランス・アメリカと銃撃戦をおこした神戸事件で、早くも外交問題を抱えます。

船出したばかりの新政府にとっていま最も困難なのは、全国を軍事的に制圧することと、その財源の確保です。新政府は、徳川家の本拠地である関東と、それ以北を全く掌握できていません。

新政府に従うかどうかを明らかにしない東国の諸侯を従わせるには、相当な軍事費が必要です。
しかし、新政府には確固たる財政基盤がなく、新政府の会計事務掛となった福井藩の由利公正は、公債と紙幣発行を建議しました。新政府の国づくりは、今後、財政問題と東国征圧が焦点となります。