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「川内大綱引」県内12件目の国重要無形民俗文化財へ 「南薩諸島の黒糖製造技術」も鹿児島初の登録無形民俗文化財へ

薩摩川内市を代表する祭りの川内大綱引が国の重要無形民俗文化財に指定される見通しとなりました。

川内大綱引は、全長365メートル、直径40センチ・重さ7トンの大綱を、上方・下方あわせておよそ3000人の男たちが引き合うもので、相手陣営の引き隊を妨害する押し隊が激突するのが見どころです。

国の諮問機関である文化審議会は19日、「我が国における綱引き行事の変遷を理解するうえで重要」などとして、重要無形民俗文化財に指定するよう文部科学大臣に答申しました。
正式に指定されれば鹿児島県内で12件目となります。

薩摩川内市では喜びの声が上がっています。

(川内大綱引保存会 下麥昭一副会長)
「年を越してこの報告があった。感謝すべき、本当にありがたい」

(薩摩川内市・田中良二市長)
「非常にうれしく思う。まさに薩摩川内市民の悲願達成・名誉。大綱引そのものに参加していただき、見ていただいて、その取り組みが薩摩川内市の大きな交流人口を生み出すことに直結すると考えている」

一方、種子島から与論島に至る鹿児島の島々に伝わる黒糖づくりも、「薩南諸島の黒糖製造技術」として国の登録無形民俗文化財に登録される見通しとなりました。

伝統的な技法では、収獲したサトウキビから砂糖汁を搾り出して釜で煮詰めます。飴色の粘りがでたところでかきまぜながら固まり具合を調整し、まだ温かいうちに切り分けて完成です。

登録されれば、県内で初の登録無形民俗文化財となります。

(水間製糖工場 水間光亮さん)
「先人の方たちの努力の賜物。受け継いできたものを認められたのかなと」

いずれも今後、官報での告示をもって正式登録されます。