小児科医「第7波に突入」 子どもの感染増加 学校・夏休みの注意ポイントは?

拡大する子どもへの新型コロナ感染。夏休みを控え、感染を防ぐためには、どんなことに気をつけたらいいのかなど、小児科の医師に聞きました。

(池田病院・池田琢哉院長)
「びっくりするほどの増加。第6波が終わることなく、第7波に突入したという感じ」

こう危機感を示すのは、鹿児島市の池田病院の院長で、小児科医の池田琢哉医師です。池田病院では今週になって、発熱外来への子どもの受診が増えているといいます。

(池田院長)
「患者が急に増えて問い合わせが非常に多い。職員も苦労している」

池田院長によりますと、子どもの場合、症状は主にせきや発熱などかぜに似ていて、2~3日の自宅療養で改善するケースもあるといいます。しかし、重症化するリスクがないとは言い切れないと話します。

(池田院長)
「(海外の事例で)小児の死亡例も出ている。肺炎を起こす可能性もあり得ると言う医師もいる」

拡大する子どもへの感染。今月に入って12日までに県が発表した10件のクラスターのうち、6件が学校、または児童施設でした。暑い日が続く中、池田院長は「熱中症対策と感染対策の両立が大切」と話します。

(池田院長)
「夏なので常に換気をすること。大人数、密にならないことも大事。熱中症の問題があるので、外気温が非常に高い場合は感染対策を考えながらマスクを外して登下校を」

そして、夏休みが近づく中、家庭や外出先での感染対策に一層注意してほしいと呼びかけます。

(池田院長)
「基本的な感染対策をしっかり守って行動を。マスクしたり、換気を十分したり、長時間(人の多い)場所にいないようにすることが大事」

一方、県によりますと、12歳から19歳の3回目のワクチン接種率は34%にとどまっています。池田院長は、重症化リスクの高い高齢者に感染を広げないためにも、子どもたちの感染対策の徹底やワクチン接種が欠かせないと話します。

(池田院長)
「免疫力が低い高齢者に感染を広げると、基礎疾患のある人が多いので死につながることも。そういうことも考えて十分な感染対策をとっていかないといけない」