離島でも感染急拡大 医療に懸念も

鹿児島県内の離島でも新型コロナの感染が急速に拡大しています。医療資源が限られた離島での感染拡大に懸念も広がっています。

県は14日、屋久島町内の屋外で開かれたバーベキューによる感染者集団=クラスターの発生を発表。屋久島では7月は感染者がいませんでしたが、今月は15日までに17人の感染が確認されています。感染拡大を受けて屋久島町は、不要不急の外出を避け、町外への移動自粛などを呼びかけています。

感染拡大はほかの島でも。隣の種子島の3市町では、6月は0人、7月は3人でしたが、今月は51人に上っています。さらに喜界島でも6月と7月は感染者はいませんでしたが、今月は15日までに29人の感染が確認され、飲食店の営業時間短縮要請も出されることになりました。

徳之島も6月と7月は感染者はいませんでしたが、この1週間で島全体で70人の感染が確認されていて、飲食店の時短要請も出されています。徳之島保健所によりますと、島内に8床しかない新型コロナの病床はすでに全て埋まっていて、多く感染者が自宅で療養せざるをえない状況となっています。

また、重症患者が出れば県本土に搬送する計画ですが、搬送をする海上保安庁も他の島でも感染者が相次ぎ、災害対応もある中、すぐに対応してもらえるのか、不安もあるといいます。

徳之島では16日、保健所と3町の町長らが会議を開いて、医療体制などの現状や今後の対応を確認しました。ただ、離島の医療体制は限界もあるだけに、どう感染拡大を食い止めるのかが問われることになります。