新型コロナワクチンQ&A 授乳で影響は?

鹿児島県の大規模接種が24日から18歳以上に対象を拡大し、若い世代への接種が始まりました。
MBCに寄せられた、乳幼児や子どもを育てるお母さんたちからの疑問を、日本感染症学会が認定する専門医、済生会鹿児島病院の久保園高明院長に聞きました。

(鹿児島市・ニックネーム「あかママ」さんからの疑問)
現在、0歳の娘に授乳しています。ワクチン接種によって抗体が母乳に移るという話を耳にしました。授乳中でもワクチンの接種は可能ですか、また、授乳への影響はありますか。

(済生会鹿児島病院久保園高明院長)「お母さんの体で作られた抗体は多くはないが、母乳を通じて赤ちゃんの体に入っていく。ただし、それで副作用が出るのではなく、その抗体が赤ちゃんの体に入って新型コロナの抗体ができ、少しでもかかりにくくなるという有効な面の方が多い」

(鹿児島市・ニックネーム「ぴーちゃんママ」さんからの疑問)
ワクチンは、12歳以上から接種できるということですが、ワクチンの量は全員同じですか。年齢や病気や障害の有無、体の大きさなどで違いはありますか。

(済生会鹿児島病院久保園高明院長)「日本で打たれている(ファイザー社製の)メッセンジャーRNAワクチンは0.3CC。子供でも体格が大きい大人でもお年寄りでも同じ量を打つことになっている。確かに日本人の体には多いという考えもあるが、日本で打ち始められてから今まで(量によって)重篤な副反応が多いということはない。今のところは、この量を接種することが十分な免疫をつける意味で大切」

ワクチン接種推進担当の河野太郎大臣は、24日、自身のホームページで新型コロナワクチンに関する憶測やデマがSNS上などで流れているとして、デマ情報に惑わされないよう呼びかけました。

若い世代を中心にネット上などではワクチンをめぐるさまざまな情報が飛び交っていますが、専門家はワクチンを接種するかどうかはあくまでも個人の判断としたうえで、周囲の人や医療関係者へ相談しながらと、正しい情報をもとにした冷静な対応を呼びかけます。

(済生会鹿児島病院久保園高明院長)「確かにこのワクチンは、大急ぎで承認されたワクチンで、まだまだ科学的に十分な裏付けがない部分があるのも確か。ただ、ネット上で出回っていることは全く根拠のないことも多い。周りの人や医療関係者と相談すれば、そういう情報はおかしいとすぐに判断できる。(相談などしながら)自分で打つかどうか決めてほしい。」