雨の落ちてくる速さ
今日は「雨の落ちてくる速さ」のお話です。
先週「雨粒」の形と大きさについてお伝えしました。大きさによって少し形が違って、大きい雨粒ほど、落ちてくるときの空気抵抗によって、下が平らなお饅頭のような形になっています。
そして、雨粒が落ちる速さも、雨粒の大きさによって違います。
霧雨のような小さな直径0.2ミリの雨粒で1秒間に80センチ、直径2ミリの普通の雨粒で1秒間に7メートルくらい、直径5ミリの大きな雨粒で1秒間に10メートルくらいの速さで落ちてくるといわれています。これ以上の大きさの雨粒は空気抵抗によって小さくはじけてしまいます。
小さな粒は遅く、大きな粒は早く落ちるということは、こういうことが起こります。大きな粒は落ちてくる途中、小さな粒に追いついて衝突。吸収してさらに大きく成長します。
大きくなりすぎた雨粒ははじけてしまいます。
小さくはじけた雨粒は、次々に落ちてくる大きな雨粒に吸収されて、また次の雨粒が大きく成長します。大きな雨粒が多い激しい雨ほど小さくはじけた粒も多くなって、次々に大きな雨粒が成長しやすいことになります。
激しい雨の中ではこんなことも起こっているんですね。
さて、その雨粒が落ちてくる速さです。時速に換算すると大粒の雨の場合、時速が36キロ。車くらいの速さです。そして、1秒間に10メートルということは、100メートルを10秒。オリンピックに出場するトップアスリート並みの速さで落ちてくるわけです。
雨が強いほど大粒の雨は多く含まれています。地面を勢いよくたたきつけて足元はびっしょり。傘も役に立たないほどです。子供のころに、猛スピードで雨をぬって走れば雨に濡れないのではないかという妄想をしたことがありました。でも、やっぱり難しそうですね。