土石流

熱海で土石流の救助活動が続いている一方、山陰では記録的な大雨となっています。今日は改めて「土石流」の特徴についてお伝えします。

先日この時間に、3つの土砂災害についてお伝えしました。「がけ崩れ」「土石流」そして、「地すべり」です。去年令和2年に鹿児島県内では「がけ崩れ」が80件、「土石流」が11件発生しています。

そのうち「土石流」。ニュースでも何度も目にしたように、山や渓流、谷などの土、石、木などが一気に押し流されてきます。時速20キロから40キロと自動車並みの速さで一瞬のうちに建物などを押し流します。100メートルを10秒で走る一流選手でも時速36キロですから逃げきることはできません。
土砂災害からは事前に避難しておく事が大切です。

「土石流の前兆」に、急に川の水が濁って流木が混ざる、土臭いにおいがするなどがあります。これはすでに上流で土砂が崩れている可能性を示しています。雨が続くのに川の水位が下がる場合は、土砂崩れで川がせき止められて決壊寸前にむかっている状態。山鳴りがするは、土石流が発生して流れ下ってくる音であったり、巨大な岩がぶつかり合っている音などの可能性があります。こんな変化に気づいたら、とにかく、すぐに安全な所に避難が必要です。

熱海の土石流災害の場所は、「土砂災害警戒区域」に指定されていました。
「土砂災害警戒区域」というのは、土砂災害の恐れがある地域を県が調査し基準に基づいて指定するものです。
県内の、土砂災害警戒区域のうち、「土石流」の警戒区域は7206か所、中でも特に大きな被害の恐れがある土砂災害特別警戒区域、レッドゾーンは4989か所もあります。

熱海の土石流の瞬間の映像をしっかり心に焼き付けて、改めて防災マップや周りの様子を確認しておきましょう。

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