10日から行われていたフェンシングの成年男子サーブルでは、鹿児島県勢が決勝の舞台に立ちました。息詰まる展開となった試合で勝負を分けたのは、一瞬の差でした。
相手の上半身に「突き」だけでなく「斬り」も行う「サーブル」。10日から行われていた3人で戦う成年男子サーブルは、11日は3回戦からスタート。
3回戦の埼玉戦、準々決勝の福岡戦、ともに1人も負けることなく迎えた準決勝の相手は、愛知。1人目の日本大学の樋渡怜大は、軽快なフットワークと鋭い突きで相手を圧倒します。
2人目は、東京オリンピックにも出たエースのストリーツ海飛。4対4と並ばれますが、素早い突きで勝ち切ります。
会場からも地元の小学生らが熱い声援を送りました。
(協和小学校3年生)「(国体を見られるのは)とてもレアだと思うので、うれしい」
(フェンシング習う協和小学校4年生)「(選手たちの)剣が(速くて)見えないから、僕もそこまでやりたい。全国大会に出て、優勝したい」
そして迎えた決勝。相手は国内ランキング1位の吉田を擁する東京です。その吉田と1人目で対戦したのは、県スポーツ協会の永田航。積極的に飛び込みます。しかし、格上を相手に1点に押さえられます。
あとがなくなった2人目は、エースのストリーツ海飛。点を取られては取り返す、息詰まる展開となります。両者から繰り出される「突き」はどちらが先か見分けがつかないほどの速さで、一瞬のわずかな差が勝敗を分けました。
東京には破れたものの、堂々の準優勝でした。成年男子の準優勝は、11年前の岐阜国体に並ぶ過去最高タイでした。
(永田航選手)「(大声援で)こんなに試合が楽しくできたことは、これまでのフェンシング人生でないくらいだったので、感謝している」
(ストリーツ海飛選手)「この3人が参加して子どもたちに見てもらって、私もこれから頑張ると思える気持ちが大事」
一方、成年女子エペは、11日に行われた2回戦で敗退しました。