鹿児島県は25日、新型コロナの対策本部会議を開いて、感染状況を4段階で評価する県独自の警戒基準を発表しました。
県独自の警戒基準は、県民に対し、感染状況や対策などの見える化を目的としており、人口10万人あたりの「新規感染者数」や「病床のひっ迫具合」など6つの指標をもとに4段階で評価します。段階に応じて、病床確保や接待を伴う飲食店への休業要請、県境を越えた移動自粛の要請などの対応が取られます。
県独自の警戒基準では、4つのステージに区別されます。感染者がステージ1では散発的に発生、ステージ2ではだんだん増えるという意味の「漸増」の状況です。ステージ1と2で取るべき対応は、「3密」を回避する新しい生活様式の徹底や病床・宿泊施設の確保などがあります。
人口10万人あたりの新規感染者が15人以上25人未満の基準を超えたり、PCR検査の陽性率が10%以上になったりすると「感染者急増」のステージ3と評価される可能性があります。ステージ3になると、接待を伴う飲食店などへ休業やクラスターが発生する恐れのある施設の利用自粛を要請するとしています。
ステージ4では外出自粛の要請や、県境を越えた移動の自粛要請などの対応が取られることになります。
例えば、先月上旬、鹿児島市のショーパブで発生したクラスターは、今回の6つの指標のうち、陽性率が16.3%で「ステージ3」の基準を超えていたことになります。ただ、県では基準を超えても自動的にステージが上がるわけではなく、6つの指標と専門家の意見を考慮して、総合的に判断するとしています。
また、医療体制が十分でない離島については、患者数や病床数などを踏まえ、基準以下でも上のステージでの対応をとる場合があるとしています。
塩田知事は、現在の県内の状況はステージ3ではないとしていますが、ステージ1と2のどちらなのか今後、専門家の意見も踏まえて判断するとしています。
また、宿泊費助成キャンペーン「ディスカバー鹿児島」の利用自粛を求める期間を来月1日までとしていましたが、県内がステージ3以上にないことから、1週間繰り上げて今月25日までとすると発表しました。