山井さんは8月17日に川商ホールで開催された能舞音楽劇「義経記」ご出演のため来鹿されました。
シテ方金春流は能楽最古の流派で、現宗家は81代目、約1400年の歴史を持ち豊臣秀吉にも庇護されました。
山井さんは「能楽は世界最高の芸術である」との信念のもと、能楽普及と「日本の心」の啓蒙に奔走。日本国内や海外での能楽公演、初心者や若者のためのワークショップや講演、学校公演を多数開催。
他ジャンルの芸術家との共演や創作作品の上演など、能楽の新たな可能性にも挑んでいらっしゃいます。
今回は来年1月4日にかごしま県民交流センターで開催される『日本全国能楽キャラバン!金春円満井会鹿児島公演』のPRでMBCにお越しいただきました。
日本全国 能楽キャラバン!金春円満井会鹿児島公演 特設サイト
かごしま県民交流センターのホールには全国でも珍しい格納式の能舞台があります。
「歴代の島津家当主も能楽を大変好み、金春流能楽師も仕えていました。縁の深いこの鹿児島で能楽のすばらしさを知って頂き、能楽の愛好家を増やしたい。」と意気込みをお話いただきました。
山井さんに同行された、鹿児島出身の女性能楽師、中野由佳子さんも(第42回鹿児島市春の新人賞受賞)も、本公演で仕舞を披露されます。新年を寿ぎ、日本文化の真髄に触れるお正月公演です。
山井綱雄氏 略歴
1973年(昭和48年)神奈川県横浜市出身・國學院大學文学部卒。
金春流79世宗家故金春信高、80世宗家金春安明、富山禮子に師事。祖父は金春流能楽師梅村平史朗。
5才「柏崎」にて初舞台、12才「経政」にて初シテ。
以降、「乱」、「石橋」、「望月」、「道成寺」(平成17)、「翁」(平成22)、「正尊」、「安宅」(平成24)を披演。
- 2012年「外国特派員協会」にて能楽師初の講演会開催。2017年宮沢賢治の童話を元にした新作能「光の素足」を金春流として初演。
- 2017年国立能楽堂にて金春流・金剛流の異流能「二人静」主催。
- 2018年金春流として約400年振りとなる能「夕顔」の復曲初演。同年芸歴40周年記念公演 金春流・観世流異流能「蝉丸」が第73回文化庁芸術祭参加公演となる。