笑顔と笑い声が絶えない手づくり紙芝居グループ「うんべの会」。姶良市立中央図書館の工作室で月に一度集まって「紙芝居」を制作しています。
うんべの会ができたのは平成9年秋、赤紫のうんべがたくさん実る頃。子どもたちが通う小学校の親子読書会で活動していた 北村京子さん、吉留美穂さん、小原紘子さん、徳丸孝子さんの4人が、旧姶良町立図書館(現在の姶良市立図書館)の建設当時の検討会で出会い意気投合して活動がスタートしました。
これまでに「白銀坂」「ゆきえ」「松原塩田」「木津志の里」「重富村の半助さん」「あいらの年迎え」など姶良市に伝わる昔話やそれをもとにした創作紙芝居など7作品を制作しました。方言を後世に残したいとの思いから鹿児島弁がふんだんに使われています。
紙芝居制作は資料を集めるところから始まり、地域を取材しお年寄りたちに話を聞き、文章作り、絵を描く作業と4人で話し合いながら進めていきます。特に苦労するのは絵を描く作業で、見たこともない時代の暮らしや、見たこともない「モグラ」の絵をかくのは苦労したそうです。コツコツと作業を積み重ねていくので、一つの作品が完成するのに約3年かかるそうです。
出来上がった紙芝居は子どもたちにとっては新鮮で「知らなかった。自分の地域に誇りを持てた」と言われたり、お年寄にとっては懐かしく涙を流しながら感謝されたこともあったそうです。
現在、加治木に伝わる力持ちの物語に取りくんでいます。少しずつ、少しずつ。完成するのはいつ頃でしょうか。楽しみにしています!
「うんべの会」が制作した紙芝居は姶良市立中央図書館に寄託されています。団体にのみ貸し出しています。
詳しいことは 姶良市立中央図書館 電話 0995-64-5600 へお問い合わせください。
(文・上野知子)