屋久島で素泊まりの民宿を経営しながら、清掃ボランティアを続けていらっしゃる、局盛博(つぼね もりひろ)さんに伺います。局さんおいくつでいらっしゃいますか?
局さん:12月に誕生日を迎えますので、もうすぐ73歳になります。
まず民宿について伺いますが、「もりちゃんハウス」と呼ばれているそうですね。
場所はどちらでしょう。
局さん:安房港からですと徒歩で8分ほどの場所にあります。縄文杉・宮之浦岳・ヤクスギランドなどへの登山口にも一番近い場所です。
素泊まりっていうのは何か理由があるんでしょうか?
局さん:人と人との出会いを求めたということです。屋久島に来て自分のお宿に来てもらって癒されて、屋久島で癒されて帰ってもらえればいいかなと思って始めました。
局さんとお話をなさる、その楽しさもお客様あるんじゃないでしょうか?
局さん:帰るときに結構そういう言葉をもらえますね、「来てよかった」という。僕はそれがもう一番嬉しくて、自分のとこに来て何か「すごくよかった」って言って帰ってくれるからもうその言葉が自分はもう一番ですね。
「もりちゃんハウス」一泊お幾らなんですか?
局さん:3500円です。それで小学生は2000円で、幼児は無料です。
2014年の6月にできた「もりちゃんハウス」、ただ去年からコロナウイルスの影響で屋久島訪れる方も減っていましたから今、全国で緊急事態宣言解除されてほっとしていらっしゃるんじゃないですか?
局さん:そうですね。解除されて、コロナ前の華やかさが戻り、多くの方が屋久島の大自然で癒されたらと願っています。
「もりちゃんハウス」を作った思いを聞かせてください。
局さん:平野集落に生まれ、安房中学校卒業するまで屋久島で過ごし、その後、鹿児島市の高校に進学し、高校卒業後は東京の電気会社に就職、主に静電気を除去する製品を作っていました。45年間勤めた後、単身で生まれ故郷の屋久島に帰ってきました。やはり私のふるさとこの島で暮らす皆さんはもちろん、屋久島を訪れる観光客の皆さんのために何か役に立ちたいという思いがあり、民宿で繋がりたいとの思いで作りました。
アナ:民宿を経営しながら、地域の清掃活動をしていらっしゃる。
局さん:屋久島にいる方や観光客の皆さんが少しでも癒されるよう、海や道路など、時間を見つけて楽しみながらやっています。
泊まりに来られた方も手伝ってくれたりもするそうですね。
局さん:はい、そうです。自分時間があるときに、海とか道路、電動自転車で動き回りながら、ペットボトル、空き缶、ビン等を拾っています。
地域だけじゃなくて、周囲100キロほどある屋久島。歩いて回ってゴミを拾い集めたこともおありだそうで。
局さん:自分が死ぬまでに1回だけ100キロを歩きたいと思って、3回歩きました。
ペットボトル、空き缶、ビン類、それで海を掃除するときはまた他のごみも拾うんですけど、それを自分が知っている通りがかりの人が来たら「もりちゃんハウス」に届けててくれってことで、それでみんなそれを快く受けてくれるもんですから、自分もそういう面で言うともう本当に、何事も楽しんでやりなさいって言うんですよ。皆さんから「本当に綺麗になってありがとう」て言われるから、今度は町の近くのところで、子供たちに小学生が歩く歩道があんまりにも草ぼうぼうになってて、それを1週間ぐらいやってて、そしたら小学校1年生の子供が止まって、「ありがとうございます」って言ってくれんのね。もうなんか涙が出そうになってねその言葉が。もういつもいつも、ありがとうとかそう言ってくれるからね。雨が降ったときにちょっとやってると、「風邪引かないでくださいね」とかね、
本当ちょっとした言葉なんですけど、もう嬉しくてね。もう、子供が歩く歩道だけでも綺麗にしようとかね、そういうふうに思って今やってます。
局さんも偉いですが、屋久島の子供たちもえらいな~。
局さん:いやあもう本当に本当にもう朝挨拶は大変ですよ。少・中・高みんなするもんですから、10人いたら10人がしますからね。僕なんかもう早くて早口で言いますよ。
局さんの今後の夢、聞かせてください。
局さん:屋久島の大自然に癒しを求めて訪れる皆さんに、屋久島の大自然に負けないぐらいに、自分の語らいで元気になって帰っていただき、そして屋久島リピーター・「もりちゃんハウス」リピーターとしてまた帰ってきてくださるように心を込めたおもてなしをすることと、これからも美しいふるさとと世界自然遺産の屋久島を保つために、ボランティアにますます取り組み頑張っていきたいと思っております。
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