鹿児島県弓道連盟が「弓児」に独自の大会開催
新型コロナウイルスの感染防止対策で史上初の中止が決まった県高校総体。「最後の大会」になるはずだった3年生選手たちに集大成の場を作ろうと、県弓道連盟が独自の大会を開催しています。県高体連主催で実施される「かごしまメモリアルマッチ2020」とは別の形で行われる大会です。
高校生「弓児」にとって新たな目標となった大会に向けて、練習に励む選手たちを取材しました。
鶴丸高校弓道部は3年生10人を中心に、この春、新入部員も入り35人で活動しています。
最大の目標は「インターハイ出場」で、毎年、その予選となる県高校総体に照準を合わせチームは鍛錬しています。しかし今年は、新型コロナの影響でその目標を失いました。
鶴丸高校3年の竹山太智キャプテンは「どう受け止めていいか分からない状態だった。それぞれが一日以上掛けないと受け止め切らないような感じでした。」と、インターハイ・県大会が中止になった時を振り返ります。
そんな中、選手たちに嬉しい情報が…それは県弓道連盟が独自に県内の高校「弓児」のために、集大成の場・大会を設けることでした。県高体連弓道専門部の大倉一也専門委員長(鶴丸高校監督)は「自分たちの時代の県総体ってこうだったよね、『あの時に彼が優勝した』とか話題になるので一生の思い出を作ってあげたいと思いました。」と開催に至った指導者たちの思いを語ります。
県内ナンバー1を決める大会ですが、新型コロナ感染防止のため「分散開催」。
通信大会として開催されます。
参加校は通常の部活動の時間帯に、各学校で公式戦と同じ方式で矢を放ち、予選を行います。その結果を集計し、上位8チームが決勝リーグに進出。そこからは総当たりで県ナンバー1チームを決めます。現状では30チーム以上が参加予定で、「競技」を各学校の弓道場で開催するため1か所に集まらずに優勝を決めることができます。
大会に臨む、鶴丸高校3年の宮田幸奈キャプテンは「予選の日が近づくにつれてチームの一体感を作る練習ができている。いつもの県総体とか試合のような雰囲気で練習できていると思う。3年生は1日でも長く弓を引けるように、1・2年生と一緒に引きたい。」と、学校で行われる予選を3日後に控え、思いを新たにしていました。
大会は6月2日が予選リーグの最終日で、各校からの予選結果が集計されます。
そして6月3日からは上位8校による決勝リーグ(総当たり戦)が行われ、6月9日まで高校「弓児」たちの熱い戦いが続きます。
大会の最新情報は県高体連・弓道専門部のHPでも確認できます。