明治維新から150年の今年、維新の力を生んだ「薩摩の教え」を改めて皆さんと共に学んでいるこの番組。6月からは、インタビューや取材も交えてお送りしていくことになり、今週は、先日鹿児島にいらした歴史家の加来耕三さんのインタビューをご紹介しています。
昨日は「郷中教育」の中で、実践的判断力を養った仕組み、「詮議」についての話でした。今日もその続きをどうぞ。
「義を言うな」の本当の意味は「詮議を尽くしたら(納得したら)あとは義を言うな」ということ。
つまり、議論はいくらでもして、決まったらそれに従え。これが、薩摩の反射神経を鍛えた一番の要因。
幕末の維新へ向けての流れの中で、薩摩藩は一番、人を死なせなかった。
(この先どうなるかの)局面がわからない中で、詮議が果たした役割(反射神経のような切れ味のよさ)は大きい。まさに薩摩の特徴。これは今の世にも生かせるはす。
ところが、今の薩摩(鹿児島)の大人たちは、「義を言うな」のところばかりを言う(子供が口ごたえすると「うるさい!」みたいな)。
でも、まずは子供に言わせて、それを自分(親)が落とせないと(違うということをわからせないと)いけない。
そういう教育こそ、本来の郷中教育。だから、むしろ大人が勉強するべき。。。
加来耕三さんのインタビュー、ほかにもいろいろ伺っていますので、また次の機会をお楽しみに。