いろは歌

いろは歌「う」(24番目の歌)

今日ご紹介するのは、いろは歌の24番目の「う」の歌です。

かりける 今の世こそは 先の世と 思えば今ぞ のちの世ならん

まず、言葉の意味から説明します。

  • かりける」とは、心配事や、辛いことです。
  • 「今の世」とは、現世=現在の世の中のこと。
  • 「先の世」とは、前世。
  • 「後の世」とは、後生・未来のことを差します。
かりける 今の世こそは 先の世と 思えば今ぞ のちの世ならん

歌の意味です。

まず、つらい・きびしい、この世の中で生きている我が身は、前世で犯したことの報いだと考える。
そうすれば、現在生きてゆくことに注意することで、後の世が楽しいものになるだろう。

このおしえは、仏教の因果を説いたもので、今の世は心配事が多くて、つらいが、後の世のためと思って、現在、身を慎んで正しい生活くらしをした方が善いと歌っています。

かりける 今の世こそは 先の世と 思えば今ぞ のちの世ならん

この歌、皆さんの明日のお役に立てれば幸いです。
それでは、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また明日。毎日めにっごわんそ!

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