薩摩の教え

郷中教育55

今朝も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介しています。
今週は、郷中での侍、即ち、武士の家庭での妻の立場をお伝えして参りました。

妻にとって離縁されることは、実家・さとにとって最大の恥。
離婚した女性は、絹を身に着けることは出来ませんでしたし、自ら嫁ぎ先を飛び出した場合、実家が家族として迎えることはなかったと伝えられます。
西郷隆盛の最初の妻「俊」は、西郷家のあまりの貧しさに耐えかね、自ら家を出たと言われていますが・・・

 

これまで、薩摩の女性の妻としての立場をおはなししてきました。

では、薩摩では、母としての勤めはどんなものだったのでしょう?
「男子を生めば、幼い頃より武士道の大切な道」を教えなければなりませんでした。
それ故、意志薄弱、軟弱な男子を育ててしまったとすれば、それは母親の責任で、一家の不名誉として世間から後ろ指を指されたとも伝えられるのです。

 

食事を取る時もそうでした。
親子一緒に膳に並ぶことは、絶対になく、女性のお膳は、低く小さなものでした。

また女性は、牛や豚・鶏の肉は、決して口に出来なかったと言います。
洗濯をする時でも、男モノ・女モノのタライは必ず別。物干し竿も別でした。

また男の子は、決して洗濯物の下をくぐってはならない。
さらに、男の子がすんでいる枕元を歩いてはならないと言ったタブーが数多くあったと言います。

 

では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また来週。毎日めにっごわんそ!

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