今週も薩摩の青少年教育「郷中教育」についてご紹介しています。
昨日から薩摩の武士家庭に男の子が誕生した時のお話をしています。
男の子が生まれると、生後一ヶ月で両親は赤子を連れ、鶴丸城に登城。
藩主へ男の子誕生を報告するという仕来りがありました。
その際、赤子の父親がかつて手柄をたてたことのある侍であれば、「お前も父に負けず劣らず、武道をたてるように」と諭したといいます。
では、合戦の場で手柄をたてられなかったら、どうだったのでしょう・・・
お殿様が赤子を膝に抱き上げる・・・という所までは全く一緒なのでした。
ただ、その後の赤子に対する励ましの言葉が違っていました。
こんな具合です。
「その方の父親も心掛けを持ってはいたが、場所と時とに恵まれず、不幸にも手柄をたてることが出来なかった。
しかし、その方を打見たるところ、親に勝れ立派な様子であるぞ、
これから後は、手柄をたてる機会もあろう、大いに忠孝を心掛け奉公致すよう」・・・。
武士家庭に生まれた男の子は、国の子、即ち、島津藩の子。
一旦緩急あれば、差し出さなければならない・・・
このことは、武士である父親は理解したとしても、母親はどうだったのでしょう・・・
意外なことに、女親も充分に理解していたと言います。
続きは、また来週。
では、今日も、鹿児島のこの言葉でお別れしましょう。また来週。毎日ごわんそ！
