【#39】マリックスライン(株)船長 森 隆さん
今年もあと2日。ご自宅で、ふるさとで、旅先で・・・、皆さんはどんな年末をお過ごしでしょうか?
「日本を元気に!あなたの街のささえびと」リポーターの鶴園直子です。
このコーナーもいよいよ今年最後の放送となりました。
さてこのコーナーでは、「私たちの日常を支える人」すなわち“ささえびと”。
地元や地域、街を盛り上げ、元気にしようと頑張っている“ささえびと”をご紹介します。
今年最後のお話の舞台は「鹿児島の海」です。
鹿児島は南北600キロ、離島も多い鹿児島には欠かせない交通手段「フェリー」。
今日は「離島の暮らしを支える人」をご紹介します。
奄美・沖縄航路を運航している「マリックスライン(株)」で、
現在クイーンコーラルクロスの船長をされている、森 隆さん に伺いました!
⛴船長さんの仕事は、どのくらいされている?
入社してから27年目ですが、船長職について、いま10年目です。
⛴このお仕事を目指そうと思ったのは?
鹿児島大学水産学部で航海学を学び、大学の練習船で実習を経験してきたので、
これらを活かすために船会社に入りたいと考えていたところ、
現在の会社から声をかけていただいた事がきっかけです。
⛴クイーンコーラルは奄美・沖縄航路ですが、森さんお気に入りの風景は?
まず鹿児島出港の時点で雄大な桜島がお見送りをしてくれます。🌄🌈
天気が良い時は美しい姿を見せてくれます。奄美の各離島はとにかく海が綺麗です。
私は、風が弱くて波も穏やかな時、港の入出港時に海底が透き通って見えるのがとても好きです。
特に与論島が綺麗です。
あと運が良ければイルカの大群🐬やクジラ🐋、ウミガメ🐢にも遭遇する事があります。
⛴そして最近のお話でいいますと、先日「クイーンコーラル8」が22年の航海を終えて、お役目を引退しました。実は森船長が、そのクイーンコーラル8の最後の舵をとられました。
クイーンコーラル8は、私が入社して4年目の時に就航した船。
初めて就航から引退までを見届ける事が出来ました。
そんな船の最後を船長として携われた事を、大変光栄に思います。
22年2ヶ月という長い間の運航で船体や機関も古くなってきていろんなトラブルもありましたが、
最後の数ヶ月は特に大きな問題も無く、無事に最終航海を終えることが出来て感謝の気持ちでいっぱいでした。
鹿児島に着いた後「長い間、本当にありがとう。お疲れ様でした。」と、感謝の意を伝えました。
下船して家に帰るときはやはり寂しさを感じました。
⛴最後の航海に乗船された皆さんや、寄港地の様子は・・・?
台風や天候不良で、長期間船が寄港出来なくなると、物資が足りなくなる状況になり、
島の皆様には大変不便な思いをさせてしまう事になります。
様々な不安や不満もあったと思います。
そんな中、沖縄から鹿児島に戻る、最後の上り航海において、
各港でお客様や島の人々、荷役作業を支えてくれている代理店の皆様に盛大に見送っていただきました。🙋♀️🙋♂️
岸壁から写真を撮る人がいたり、メッセージの書かれた垂れ幕を飾ってセレモニーをしていただいたり、
いろんな方から「ありがとう」と声をかけていただきました。
クイーンコーラル8が皆様にどれだけ愛されていたか改めて実感し、感動しました。
⛴クイーンコーラル8はどんな船でしたか?
とにかく、スピードがある船でした。⛴💨💨
離島での荷役作業で時間がかかり定刻出港が出来なかったり、
トラブルで出港が遅れたりした時に、
通常航海よりもスピードをあげて航行することで遅れを取り戻す事が出来ました。
ただ就航して22年…時代が進むと共に、より多くの荷物を積載することが必要となり、
ニーズに合わなくなってきました。
そこで多くの荷物が積載出来る新造船「クイーンコーラルクロス」が就航した訳です。
⛴このお仕事を通して、これからどんな風に、街や地域を支えていかれたいですか?
定期船は島の皆様の生活を支えるために重要な役割を担っています。
安全運航を第一にお客様の移動や生活物資を安心して届けられるようにしていきたいです。
また若い船員が不足している状況ですので、会社と共にSNS等を活用して、
船員が魅力ある職場となっていくようにしていきたいと思います。
鹿児島県、沖縄県の活性化につながると良いですね。
今年4月にスタートした「日本を元気に!あなたの街のささえびと」、
39人のささえびとに、貴重なお話を伺うことができました。
ご出演して下さいました、ささえびとの皆様、
お聞き下さったリスナーの皆様、
本当にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い致します!
皆様、よいお年をお迎えくださいませ。