【#37】海謝美 会長 阿多尚志さん
今週もお聞き頂き、ありがとうございました!
「日本を元気に!あなたの街のささえびと」リポーターの鶴園直子です。
このコーナーでは、「私たちの日常を支える人」すなわち“ささえびと”。
地元や地域、街を盛り上げ、元気にしようと頑張っている“ささえびと”をご紹介します。
今回の舞台は与論島。
今日は「島の宝、美しい浜を支える人」ご紹介します。
住民を中心に結成された、海岸清掃ボランティアグループ「海謝美」。
毎朝地元の有志が集まって、海岸清掃をしていらっしゃる皆さんです。
”海謝美“は、島で明治の初めころまで行われていた、海の神様を祭る「うんじゃん祭り」からとったそうで、
”海からの恵みに感謝して、海を美しく守って行こう“という思いが込められています。
海謝美の会長、阿多尚志さんにお話を伺いました!
🌊海謝美ではどんな活動をしているの?
海謝美は、与論島で海岸清掃を行っているボランティアグループです。
雨天や台風など天候の悪い日以外は、毎朝6時30分から1時間の海岸清掃行なっています。
島には60近くの浜があるのですが、
その浜を反時計回りに、1日に1~2ヶ所ずつまわって清掃しています。
2017年に、正式に団体として発足して、今活動は5年目になるのですが、現在39周目に入りました。
今では、行政と民間ボランティアが協力して働き、与論島の綺麗な海や自然を守る活動を行っています。
ごみ袋も町から支給されて、集められたごみも、街が回収してくれています。
🌊活動のきっかけは?
6年程前になるのですが、
大量の漂着ゴミで汚れている与論島の浜をみて、悲しくなった地元の方が、
“綺麗な島を守りたい”との純粋な気持ちがきっかけです。
毎朝一人で海岸清掃をしていたのですが、それを知った友人が1人、2人、3人と加わり、
少しづつ活動の輪が広がっていきました。
これまでの参加者は、延べ13000人になりました。
🌊日々の海岸清掃には、どれくらいの方が参加されているの?
今年度は、1日平均12名くらいが参加しています。
発足時からのメンバーに加えて、島の自然、環境を守りたいという地元の方。
他にもSNSや、島のあちこちに貼ってあるポスターなどを見た帰省中の方、
観光客、仕事で与論島を訪れている方も参加して下さいます。
中には、海岸清掃に参加してから、着替えて登校する高校生がいたり、
学校が休みの日に、家族と一緒に参加してくれたりする子どもたちも多いです。
🌊どんなゴミが集まる?
1番多いのはペットボトルですね!
島に漂着するペットボトルもおよそ75%は、中国から流れてくるものです。
あとは、空き缶、空き瓶、浮きに使われる発泡スチロール、
漁具、大きな船をつなぎ留めるもやい綱、
中にはドラム缶、車のタイヤ、ゴムボートなど、大型ごみも漂着しています。
🌊毎日拾っても、ごみは出てきてしまいます・・・。
漂着ゴミとは終わりなき戦いで、
綺麗にしても、直ぐに次のゴミが漂着します。
島の綺麗な状態を保つため、継続的な漂着ゴミの回収が必要です。
世界は海で繋がっています。
誰かが海を汚せば、他の誰かが、何処かがその悪影響を受け、環境が破壊され、
最終的に、地球環境は持続できなくなる可能性があります。
地球環境が持続できるように、みんなで海、自然を大切に守って行きたいと思います。
🌊ちなみに・・・今ニュースなどで伝えられている軽石の漂着は影響ない?
漂着ゴミが、軽石によって細かく砕けてしまっていたり、
軽石に埋もれたりして拾いづらくなっているところもありますね・・・。
🌊これからどのようにこの活動を繋げていかれたいですか?
毎朝の海岸清掃を、島の全ての世代の人たちと一緒に活動を続けていくことで、
綺麗な島を守りながら、島の自然や文化を、次世代に守り伝えていきたいです。
また、観光客など島外の方たちとも一緒に活動することで、
今、地球規模で起きている環境問題の現実を見ながら、
将来に向けて自分達で何ができるかを、一緒に考えていきたいと思います。