【#38】「鹿児島民間救急つなぐ」ケアドライバー 浜田靖さん
今年もあとわずか・・・。
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
「日本を元気に!あなたの街のささえびと」リポーターの鶴園直子です。
このコーナーでは、「私たちの日常を支える人」すなわち“ささえびと”。
地元や地域、街を盛り上げ、元気にしようと頑張っている“ささえびと”をご紹介します。
今回の舞台は霧島市です。
突然ですが、皆さんは「民間救急」というのをご存じでしょうか?
今日はこの民間救急のお仕事、
「緊急性を要しない傷や病状の方の搬送を支える人」をご紹介します。
霧島市を拠点に運行している「鹿児島民間救急つなぐ」ケアドライバーの浜田 靖さんに伺いました!
🚐「民間救急」とは?
医療搬送の専門性が高い福祉タクシーのことです。
簡単に言うと「救急」は消防救急車、それ以外は民間救急で搬送するというイメージです。
民間事業者が搬送用の自動車で、緊急を要しない患者を搬送するサービスのことです。
🚐いわゆる福祉タクシーとちょっと違います。
寝たまま、車いすのまま乗車ができて、
車に、搬送中の症状管理に必要なバイタルモニターや、
酸素、吸引、点滴や、人工呼吸器等に必要な電源等も装備していることです。
看護師も在籍しており、場合によっては医療ケアや長距離搬送に伴うバイタルチェックもします。
🚐どのような人たちが利用される?
例えば、点滴をしたまま・酸素投与をしたまま、
入院・退院・転院・通院や、結婚式やお葬式など、冠婚葬祭の付き添いなどに利用されています。
ご自宅で救急車を呼ぶほどではない傷や病状の方、
消防救急車で搬送されたが、入院にならず自宅や施設に戻られる方。
夏の時期は、台風の時ですね。
ご自宅で人工呼吸器を使っている方が、停電が心配とのことで、ご自宅から病院への避難入院があったりします。
🚐民間救急のお仕事を始めたきっかけは?
以前病院勤務をしていた時のこと・・・。
東日本大震災の時に派遣で、先生と看護師を車に乗せて、ナビが役に立たないような道を走って、
被災地の気仙沼市に訪れました。
そこで、救急車ではない大きなバンに、ストレッチャーを乗せる様子を見かけて、
そこでそれが「民間救急」だったということを知りました。
被災された方とお話をしたり、被災地で活動をする民間救急の様子を見て、
これを地元で取り入れたら、皆さんの役に立てるのでは?・・・と思ったのがきっかけですね!
🚐鹿児島ではどれくらい民間救急の事業者がある?
福祉タクシーの業務だけを行なっている事業者は多いんですが、
うちのように、看護師が同乗しての、医療搬送を行なっているのは、
私が知る限りですが、
鹿児島市内の3か所と、指宿市に1か所、霧島市は当社1か所(当社は妻が看護師、他看護師4名在職)の5事業所ですね。
鹿児島では、まだまだ馴染みがないサービスです。
🚐霧島は、山間部を走ることも多いです。
道幅ぎりぎりの、田舎道を走ることも多いです。
できるだけ患者さんに負担をかけないように、この時期は寒いところを移動させないように、
ご自宅にぎりぎりまで寄せるんですが、
Uターンできない細いところはずっとバックで入って行ったりするんですが・・・
運転もずいぶん上手になりました。🙌✨
🚐これから、このお仕事を通じて、どのように支えていかれたいですか?
民間救急に取り組む同業者と協力し合って、行政や医療機関、施設などとの繋がりを作りたいです。
大災害などにおいても、他県では民間救急事業者が、行政と協定を結んで、災害時の活動に力を入れているところもあります。
私自身も、熊本地震の時は、救急医療センターからの治療後の患者さんの搬送をお手伝いに行きました。
そういった大災害時の活動に、お手伝いできればと考えています。
そして、まだまだ鹿児島県では知られていない「謎の民間救急」から、
「民間救急とはこれです!」と言える、民間救急事業を広めていきたいです。