20年の思い 小さな温泉物語
霧島の温泉女将に話をうかがった1週間。
最終日は、「いで湯の宿 霧島 花紫」の女将、山口正子さんが出演。
空気が澄んでいる霧島は、星が降ってきそうな美しい星空が楽しめる。
先晩はちょうど「ふたご座流星群」が見ごろだったが・・・女将は一日大忙し!
女将の仕事は、暗いうちに始まり、真っ暗になってやっと終わる。
山口さんが、この世界に足を踏み入れたのは20年前。
旅館業の経験は全くなかったが、ご主人と2人のお子さんと覚悟を決め、
閉館していた旅館を引き受け、リニューアルしてスタート。
霧島温泉郷に入ると一番最初にある、223号線沿いの旅館で、素泊まりもできる。
「部屋は13室、温泉は4つ。小さな小さな宿です」と、
手塩にかけて育ててきた旅館を愛情いっぱいに紹介してくれた。
人気の4つの貸し切り湯は、色は透明で薄い硫黄泉。
上がったあとでも、体の中からじんわりと温かく、元気にしてくれる、女将自慢の湯だ。
霧島の自然が育んだ旬の食材を活かした会席料理も、ぜひ味わってみたい。
頑張ってきた20年。
開業当時、高校3年生だった息子さんは、現在3児のパパになり、
山口さんはその3人の孫たちと一緒に暮らしている。
「とても賑やかです」と、優しいおばあちゃんの顔ものぞかせた。
「これからは一生懸命遊ぶ」を目標に、国内はもちろん、海外旅行も楽しんでいる。
ただ、行く先々の旅館やホテルで、サービスが気になったり、
何か参考になるようなことを探したりと“女将の目”はしっかりと働いている。
仕事もプライベートも全力投球で、霧島の夜空の星にようにキラキラ輝いている女将。
女将のおもてなしと霧島の温泉に癒され、心から温まる時間が過ごせそうだ。
12月15日10時40分ごろ放送「たんぽぽ倶楽部」 海童が行く より