ととナビvol.363 氷魚
今日はアイスランドの独立記念日。
アイスランドといえば世界有数の水産大国。そこで、今日はアイスランド(and 氷)にまつわるお魚のお話を。。。
大富先生:「皆さんはシシャモってお好きですか? スーパーで売られているシシャモのほとんどは、じつはシシャモではなくてアイスランドやノルウェーでたくさん獲れるカラフトシシャモという魚。英語ではカペリンあるいはキャペリンです。」
不漁だったので2年ほど前から禁漁でしたが、回復してまた解禁になりました。
ちなみに、ご存じかもしれませんが、シシャモは「日本にしかいない魚」。お値段も「高級」です。サケと同じように海と川を行き来して、秋に川を遡上して産卵します(それに対して、カラフトシシャモは一生海で過ごします)。
カラフトシシャモは、日本では子持ちのものしか売られていません。
一方、シシャモは雄も雌も売られています。雌は卵を持っていますが小型で、雄は大きいです。どちらもそれぞれのおいしさがあるんですよ~(北海道物産展などでお目にかかれます。おいしいですよね!)。
さて、アイスランドといえばアイス、氷ですね。
では、「氷の魚」と書いて氷魚(ひうお)と呼ばれる魚をご存じでしょうか?(実は、2種類いるんです)。
一つめは北海道にいるタラの仲間のコマイという魚。干物がおいしいです。
そしてもう一つは、・・・今月、漁が解禁になったアユ。
その、まだ透明な体をしたアユの稚魚も「氷魚」と呼ばれているんです(海から川に上る頃の4~5cmくらいの、寒い時季のもの)。
鹿児島ではアユは食べますが、アユの稚魚を食べる習慣はあまりないですね。
「氷魚」と呼ばれて冬の風物詩となっているのは、琵琶湖。「エリ」と呼ばれる定置網で獲ります。鮮度が命なのでなかなか産地以外では手に入りません。
大富先生:「氷魚は釜揚げが定番。かき揚げや佃煮などでも。運良く今年の冬に琵琶湖から送っていただくことができたので、私もやっと食べることができました~!」
それがこの釜揚げ☝
甘みが9割5分、苦みが5分。本当においしいんだそう。(さすが、アユですね!)
次の冬にはコロナが収束し、琵琶湖に氷魚を食べに行くのが叶うことを願って止みません。