毎月、日本の偉人をお届けしていますが、今月は先月に引き続き「渋沢栄一」です。
渋沢栄一は、多くの企業の設立に携わり「日本の資本主義の父」と呼ばれています。約500の企業を育て、約600の社会公共事業に関わった人で、幕末から昭和までを駆け抜けた「士魂商才」を説いた時代の先駆者です。
どうしてそんなことを成し遂げられたのか・・・
先ず1つは、師となる素晴らしい人に出会ったこと。
お一人は、小さい頃に四書五経を教わった従兄の尾高惇忠。もう一人は大きくなってから仕えた一橋家の徳川慶喜。
2つ目は海外で見聞を広めたこと。
1867年、パリでは「パリ万国博覧会」が開かれており、栄一は慶喜の弟・徳川昭武と共に欧州視察の随行員に抜擢され、フランスに行きます。
そしてそこで、先進的な技術や産業を見聞し、近代的な社会制度を知ったことが、その後の人生に大きな影響を与えたと思われます。
その頃の日本は明治維新前後。パリでどんなことを見たのでしょうか?
汽車などの交通機関、新聞の存在、5色のガス灯に飾られた都市の夜景。上下水道、電信装置の整備。
全ての病人が治療を受けられる清潔な病院。
西欧の金融・紙幣制度、紙幣を集めて営利事業を営む「銀行」の存在。
他にも貨幣制度の改革、度量衡の統一、郵便制度の確立、鉄道の敷設。
今でいうインフラの整備のようなことですよね。
日本郵船、東京ガス、加えて後のみずほ銀行、後の東京商工会議所、そして現在の一橋大学、日本女子大学。
大学まで!!
渋沢栄一は様々な分野に功績を残していますが、決して
自分が儲けることをせず、全て社会のため公益になるために考え行動しています。
晩年、栄一は雑談の中で子どもたちに笑いながらこう言ったそうです。
「わしが、自分の家が富むことばかり考えていたら、三井、三菱にも負けなかったろうよ」
そんな渋沢栄一を支えたのは、論語だそうです。
少年時代に「四書五経」を、特に論語を学び、全文を暗誦していたそうです。また、経済界のトップになってからも、自宅に30人くらいの青年を集めて、論語会を開催していたそうです。
76歳の時『論語と算盤』という本を出版しています。
みなさんも読んでみませんか?
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