• 鹿児島発 コロナに負けない!
  • 新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの生活や経済に暗い影を落としています。一方で、先が見えない不安の中、この逆境に立ち向かう人たちがいます。このシリーズでは、新型コロナに負けまいと頑張っている人や企業などを紹介します。

奄美市 ライブハウス存続のために

苦境に立つ地元のライブハウスを存続させようと、奄美を拠点に活動するシンガーソングライターが立ち上がりました。有島記者の報告です。


奄美市在住のシンガーソングライターハシケンさん。この日、行うライブのリハーサルを行っていました。

埼玉県出身のハシケンさんは、音楽のつながりから奄美大島に通うようになり、2011年からは奄美大島で暮らし、音楽活動を続けています。


そのハシケンさんのホームとも言える場所が奄美市名瀬のライブハウスMA・YASCOです。新型コロナウイルスの影響で、4月から5月までの2か月間、休業を余儀なくされました。

今月からようやく営業を再開したものの、今もライブの開催はできない状況だといいます。このままでは存続も危ぶまれるとして、ハシケンさんは支援のため、無観客でライブを行ってインターネットで有料配信することにしたのです。

(ハシケンさん)「今回銘打っているのは奄美MA・YASCOとハシケン支援という形を銘打っているんですけど、ただ支援してくださいというわけではなくてライブを楽しんでいただける状況も提供させていただいてという感じです。私もライブをやりたい部分もあるしこちらにとってもお客さんにとってもいい感じでライブを楽しんでもらえるのであれば今の時点ではこれが一番ベストなのかな」

ハシケンさんも5人のスタッフもインターネットのライブ配信は初めてで、ライブ直前まで綿密な打合せが行われました。

そして午後7時半過ぎ、いよいよライブが始まりました。

ハシケンさんはおよそ2時間半のライブで19曲を歌いあげました。

無観客のため、目の前で観客の反応を見ることはできないものの、配信を見た人たちがインターネットのチャットを使ってリアルタイムでメッセージをやり取りして盛り上がる様子もうかがえ、新たな可能性も感じたといいます。

(MA・YASCOのオーナー西桂吾さん)「以前のようになるのは難しいと思っていて、いろいろなスタイルで可能性のあることはいろいろやっていきたいなとも思うし、音楽がなくなることはないと思うし、どんな形であれお客さんとアーティストライブハウスと共有することはどんな形であれできると思っているので、いろんなパターンを試してみたい」

(ハシケンさん)「生配信は生配信できょうとかも独特の感じというのは前からの映像だけではなくて後ろから横からたぶんお客さんはそういう姿を見たことがなかったりするので、それはそれで新しい発見だったり、今までとは違うつながりがここで生まれるのであればそれはそれでいい期間ととらえるポジティブに考えるというかそこは前向きに新しい発見とか方法とか模索できたらいいなと思っている」

地元のライブハウスの存続を願って初めて行われたライブの映像は、今月7日まで公開されていて、3000円で視聴できます。