手作りマスクで地域を応援 酒造会社の取り組み
自分たちにできる支援をしようとマスク作りをはじめた企業について取材しました。脇野レポーターの取材です。
(脇野レポーター)「あちらの部屋でマスクを作っている方たち。実はこちらの大口酒造の従業員の皆さんなんです」
焼酎の製造・販売を行っている伊佐市の大口酒造。普段は、営業部や製造ラインで働く従業員がいまは、毎日、交代でマスクを作っています。
新型コロナの影響で大口酒造の先月の売り上げは例年に比べ3割ほど減少しました。
取引先である小売店や飲食店なども同様に苦しい状況にある中、「今できることはなにか」と考え取り組み始めたのが、マスク作り。
(野澤かほりさん)「新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、どうしても営業活動の方を制限されてしまいまして、その間に、自分たちに何かできることはないかと模索しました結果、飲食店さんを中心にお配りするマスクを手作りで製作しようというのがきっかけになります」
マスク作りに必要なおよそ10台のミシンと材料の布は従業員が持ち寄りました。
慣れた手つきで作業をされている方も実は・・
「(普段は)営業をやっております。(マスク作りをすると聞いたとき)いやいや、うちでは自分たちではできないだろうと思ってました」
先月中旬からはじめたマスク作り。はじめは一日20枚ほどしか作れなかったマスクもみんなの腕が上がり今では、50枚ほど作れるようになりました。
作ったマスクは、取引先の小売店や飲食店に配ります。
「社員さんが作ってくれたマスクなので、大事に使っていこうと思います」
取引先の反応に感動した従業員の皆さん、伊佐市内のすべての小学校14校におよそ1200枚のマスクを配ることにしました。
この日は、平出水小学校にマスクが贈られました。
「とってもかわいいです」
「朝のみんなで集まるときとか、給食の時間に使いたいです」
「このマスクはどこにも売ってなくて、作ったマスクで、これが着け心地がいいので、このマスクを大事にしていきたいと思います」
(大口酒造 有満隆明常務)「手作りマスクっていうのはいいところは、繰り返し使えるというところがありますので、不足したときも引き続き使っていってもらえればなと思って、できる限りたくさん作っていきたいなと思っています」
(児童代表挨拶)「今日は、マスクだけをもらったのではありません。愛をもらいました。本当にありがとうございました」
取引先を励まそうと始めた大口酒造のマスク作り。
受け取った取引先や児童の笑顔が逆に励みになり、大口酒造では今月いっぱい、マスクを作り続けるということです。