明治元年12月12日 新政府 一部刀の所持など禁止
きょうは明治元(1868)年12月12日です。新しい形の国家作りを目指している新政府は、東京で武士以外にも一部許されていた刀の所持などを禁止する方針です。
新政府は東京城に出入りする、「役人や公家の御用商人」に苗字帯刀を禁止する方針で、近く布告する予定です。
苗字を名乗ることと刀の所持は武士の特権でしたが、功労によって、商人や農家なども許されることがありました。
新政府がこれを禁止する背景には、身分の無秩序な移動を避ける意味合いのほか、刀を持つ人を制限し、治安維持に配慮する事情があるとみられます。
あわせて新政府は、旧幕臣の勝海舟に旗本や御家人など、将軍直属だった家臣の数を調査するよう命じました。
俗に〝旗本八万騎〟と言われていましたが、実際は旗本がおよそ5200人、御家人がおよそ1万7千人だということです。
この調査も、治安維持を目的としたものとみられています。