明治元年11月13日 旧幕府軍 西に進軍
きょうは明治元(1868)年11月13日です。土方歳三を総督とする旧幕府軍の陸戦部隊は、松前藩の館城攻略と江差攻略のため西に進軍しています。
土方歳三が総督を務める旧幕府軍の陸戦部隊は、松前藩・館城からおよそ8キロの鶉村などに宿陣しています。
最終目標は西側およそ20キロにある海上交通と経済の要所、江差です。
部隊には、衝鋒隊と彰義隊、額兵隊など旧幕府勢力およそ600人が参加していますが、このうち彰義隊の生き残りをひきいていた渋沢成一郎が、きょうまでに隊長を罷免されたことが分かりました。
原因は、松前城攻撃の際、渋沢が城の蔵から金を持ち出したことが、隊士多数派の反発を招いたためです。
このため彰義隊は、渋沢ら少数派の「小彰義隊」、多数派の「彰義隊」に分裂し、この彰義隊は土方が監督することになりました。
蝦夷での戦闘を優勢に進める旧幕府軍ですが、出身や考え方が異なるさまざまな隊の寄せ集めともいえ、「足並みが乱れれば、内部から崩壊するおそれもある」と危機感を口にする幹部もいます。